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【1986年7月】瞳に約束/異例の初武道館コンサート 渡辺美奈代 デビュー曲予約殺到

[ 2011年7月28日 06:00 ]

2000年、4年ぶりのミニスカート姿で熱唱した渡辺美奈代
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 ★86年7月ランキング★
1 スキップ・ビート/Kuwata Band
2 瞳に約束/渡辺美奈代
3 再会のラビリンス/河合その子
4 シンデレラたちへの伝言/高井麻巳子
5 プルシアンブルーの肖像/安全地帯
6 MERRY X’MAS IN SUMMER/Kuwata Band
7 シーズン・イン・ザ・サン/TUBE
8 SWEAT&TEARS/アルフィー
9 夜明けのMEW/小泉今日子
10 ダイヤモンド・アイズ/少年隊
注目JINGI・愛してもらいます/中山美穂
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【瞳に約束/渡辺美奈代】

 「おニャン子クラブ」の会員ナンバー29番は、8人目のソロデビューだった。甘えたような歌声で男子中高生のハートをしっかりつかんだ、渡辺美奈代が歌った「瞳に約束」は7月16日にリリースされ、同28日付のオリコンチャートで初登場1位を獲得。この頃、出せば1位というおニャン子関連のレコードだったが、美奈代のパターンは、河合その子、国生さゆりの“先輩”のそれとは少し趣を異にしていた。

 発売1カ月前の時点で予約が10万枚を超えた。異例の数字にはウラがあって、レコードを予約すると7月5日に日本武道館で行われる、初のミニコンサートと握手会に参加するためのチケット申し込みはがきがもらえるという仕組みだった。あくまで応募用のはがきであって、チケットではないところがミソ。チケットを手に入れようと、一人で複数枚予約するのは当たり前。最終的に20万枚近い予約が入ったが、うち応募をしてきたのは約5万枚だった。

 レコードを出す前の歌手が武道館でイベントを開くのは異例中の異例で、美奈代が初めて。事務所サイドは抽選に外れたファンが武道館周辺に殺到するのではないかと警戒。実際徹夜組なども含め、コンサート当日の朝には1000人以上が武道館を取り巻いた。

 1万人が招待されたミニコンサートは45分程度で終了したが、その後行われた1万人との握手イベントはなんと3時間半もかかった。途中から氷水に手を浸しながら痛みに耐えて握手し終えた美奈代は「これだけの人が応援してくれるのだからありがたいです」と、気丈に振舞った。

 85年11月にフジテレビ「夕焼けニャンニャン」の中のオーディションコーナー「アイドルを探せ」で合格。翌年おニャン子入りした、渡辺満理奈とともに「Wワタナベ」と呼ばれ人気に。国生が歌った「バレンタイン・キッス」では、バックコーラスを務め、早くも歌番組などで場数を踏んだ。

 以後、セカンドシングル「雪の帰り道」から5作目の「アマリリス」まで、オリコンで連続1位を獲得。当時は同チャートでのデビュー曲からの連続1位記録となった。
 

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