【王将戦】第1日のポイント 前2局とは異なる展開 死角なき藤井陣との打ち合い

[ 2024年1月28日 05:05 ]

第73期ALSOK杯王将戦七番勝負第3局第1日 ( 2024年1月27日    島根県大田市・国民宿舎さんべ荘 )

王将戦・第3局第1日目・A図
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 【関口武史・第1日のポイント】佐賀・上峰対局から中5日で迎えた第3局。不本意な滑り出しとなった菅井は序盤から趣向を披露する。3手目▲7七角と上がり角道を止めない力戦系の将棋を志向し、前2局とは違った展開となった。

 菅井は▲3八銀と美濃囲いを完成させると▲2二角成~▲6六銀と積極的にリードを目指す。迎え撃つ藤井は△2二同王に昼食休憩を挟む37分の考慮で本局の方針を固める。

 菅井が予定通り▲7五歩から動いていくと藤井は△同歩▲同銀と素直に応じ、△4四角(A図)と主眼の一手を放つ。▲6六角の合わせに△6四歩と陣形を整え▲4四角△同歩と取り返した局面、藤井の構想が実現した。

 A図の角打ち前の局面から藤井は△6四歩と△4四歩の2手を同時に指すことに成功したのだ。この2手により藤井陣は角筋の死角がなくなり格段の安定を得た。臨戦態勢が整った藤井はさばきを狙った▲7八飛に対しわずか5分で強く△7四歩と応戦、真っ向から打ち合う本格的な戦いが始まった。(本紙観戦記者)

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