古市憲寿氏 ジャニー氏性加害問題で「事務所を出ればいい」という声に私見「簡単な問題じゃない」

[ 2023年9月11日 19:07 ]

古市憲寿氏 公式インスタグラム(@poe1985)から

 社会学者の古市憲寿氏(38)が11日に自身のX(旧ツイッター)を更新。故ジャニー喜多川元社長の性加害問題で「事務所を出ればいい」という声に対し自身の私見をつづった。

 古市氏は「ジャニーズ事務所問題で『事務所を出ればいい』という意見を見かける。もちろん移籍・独立したい人を邪魔するなんてことがあってはいけない。事務所としても応援するくらいでもいいと思う」としながらも「ただ『タレント』や『芸能人』は表に出ている本人だけで成立している訳ではない。そのことを忘れている人が多い気がする。ジャニーズ事務所の話というよりも、一般論として書かせて下さい。10年くらい、自分では事務所とかに入らずに、エンタメの世界を端っこから見てきた人間の雑感です。あくまでも私見ってやつね」と説明。

 その上で「『タレント』の裏側にはマネージャーをはじめとした膨大なスタッフがいる。もちろん本人に才能があることは大前提。だけど、裏方が優秀というのは、世間で思われている以上に、本当に本当に大事。自分一人で出役からプロデュースまでこなせる、すごい才能の持ち主もいる。でもそんなスターは中々いないし、いたとしても、学習能力・吸収能力が高いということなので、はじめから全てができているわけじゃない。これはどの世界でも同じだと思うけど」とし、スタッフやマネジャーの存在の重要性をつづり「こんな風に、クリエイティブなことから、日常の事務作業まで、エンタメの世界は無数の暗黙知や形式知の積み重ねで成立している。大手芸能事務所は、当たり前だけど、ただ圧力をかけることで、今の立場を手にしたわけではない(圧力や忖度がなかったとは言わない)」とした。

 続けて「もちろんジャニーズ事務所が完璧だとは思わない(それは、それぞれのファンの人が一番知っていると思う。ひどい作品ばかり選ばれている人もいるよね笑。あとちゃんとマネージャー任せ、事務所任せにせず、自律している人も多いと思う)。」とし「他の事務所も完璧ではない。移籍すれば済むという簡単な問題じゃない。またその移籍先の事務職に大きなトラブルがあったら、また移籍しろっていう話になる。パンドラの箱は開けられてしまったので、きっと色々な話が出てくるのでしょう。繰り返すけど、今の芸能事務所という仕組みが最高だとは思わない。でも社会と同じで、全てはすぐには変わらない。破壊を求めるだけじゃ、実際は何も変わらない。わかりやすい解決策に思えるものが、実は全然解決策ではない、という想像力も必要なのではないかと思って、少し長文ですが書いてみました」と締めくくった。

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