北村弁護士、甲子園V「慶応の応援」騒動 問題点は「ただ一つ」 選手経験踏まえ「これは考えないと…」

[ 2023年9月11日 08:59 ]

北村晴男弁護士
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 弁護士の北村晴男氏(67)が、8日までに公式YouTubeチャンネルを更新。8月23日に甲子園で行われた全国高校野球選手権大会決勝で仙台育英(宮城)を下し、107年ぶり2度目の優勝を飾った慶応(神奈川)に関する質問に対し、自身の見解を述べた。

 慶応(神奈川)が連覇を目指した仙台育英(宮城)を下し、1916年以来107年ぶり2度目の優勝を飾った今夏の甲子園。丸刈りを強制しない自由な髪形や、「エンジョイベースボール」の精神など、これまでの高校野球の伝統に新風を吹かせた。

 一方で、慶応が陣取る三塁側の内野席、アルプス席は、得点が入るたびに「若き血」の大合唱が始まり、一部から批判的な声も上がっていた。

 北村弁護士のもとに、「慶応高校の過度な応援について質問です」と、慶応の応援が過度だったのではないか…というメッセージが寄せられた。

 高校球児だった北村氏は、母校・長野高野球部時代に慶応と年2回定期戦を行っていたといい、当時から長髪だったことや、進学に厳しい慶応の中で、野球部員が文武両道の精神で野球に打ち込んでいたことなどを振り返った。

 その上で、「私も法律家の端くれですから、“慶応高校の応援がけしからん!”という話が出てくると、一体ルールはどうなのか?と考えます」と、弁護士の立場からこの問題を考えたと説明。まず、現在の応援団に対するルールとして「タオル回しの自粛」「相手の攻撃の時は静かにしたほうがいいというマナー」「アルプス席以外の方は立って応援しない」などのマナーを挙げ、場内アナウンスでも応援に関する注意が呼びかけられたことについて「アルプス席だけなら文句は出なかった。配慮は必要なのかなと思います」と指摘した。

 「慶応出身者は全国にいる。母校愛も強いですから。しかも、107年ぶりの優勝がかかってる。そりゃ、私が慶応高校のOBだったら、海外にいても日本に戻ってきそうですね」と理解を示した上で、「私の感覚」と念を押し「選手の立場から申し上げると、あれだけ猛練習をして、苦しい思いをして勝ち上がって、甲子園に出て来た選手が、応援がどうのこうので実力を出せないなんてことは、基本的に考えられないです。そんなもので左右される程度の練習だったら高校野球辞めた方がいいくらいの気持ちを私は持っています」と主張。「敵の応援がどれだけ大きかろうが、それまで培った精神的な強さや技術を持って野球はやるわけですから、左右されるはずはないと私は思ってます」と持論を展開した。

 その上で、北村氏は「ただ、一点だけ」と、この騒動の問題点となるポイントとして「野球では声の連携というのがあるんですよ。これがかき消されてしまった可能性はゼロではない」と、守備の連携がとれなかった可能性があることを指摘。甲子園は構造的に応援の声が反響しやすいと説明し、「守備側の選手の声の連携を妨害するような大応援がもしあったとすれば、これは考えなければならないのかなと思います」と、声の連携に妨害があったとすれば、今後ガイドラインが変更になる可能性もあると指摘した。

 一方で「もしそうでないならば、声の連携さえ通る状況であれば、とやかく言う事ではないのかなと思う」とも。「これは選手に聞いてみないとわからないですね」と言い、「そのぐらい、甲子園に出るような高校生は大変な鍛錬、苦しい練習や状況に耐えて、強い精神を持って甲子園に臨んでいますから、相手チームの大歓声で負けました…そんな弱いやつは甲子園に出られません、と、私は思っています」と、戦い抜いた選手たちの姿を称えた。

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