「コブラ」の漫画家・寺沢武一さん死去、68歳 「デジタル漫画」先駆け、98年に脳腫瘍判明も創作続ける

[ 2023年9月11日 21:10 ]

寺沢武一さん(2008年撮影)
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 SF漫画「コブラ」などで知られる漫画家の寺沢武一(てらさわ・ぶいち)さんが心筋梗塞のため、8日に亡くなったことが分かった。11日、寺沢さんの作品の公式X(旧ツイッター)で公表された。68歳。北海道出身。

 公式Xでは、「株式会社寺沢プロダクション」代表の古瀬学氏が「寺沢武一ファンのみなさまへ(訃報)」として訃報を公表。「漫画家・寺沢武一は2023年9月8日に永眠しました」と伝え、「3度の脳腫瘍の手術を経ても、コブラその人のような生命力で生き抜いてきた寺沢武一でしたが、今回は本人も不意打ちを食らってしまったのでしょう。心筋梗塞でした」と記した。

 そして「ここに生前のご厚誼に深く感謝し、謹んでお知らせいたします。なお、葬儀は家族のみで行います」とし、「寺沢武一の冥福をお祈りください」と結んだ。

 寺沢さんは76年に上京し手塚治虫氏に師事。77年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)にデビュー作「コブラ」を発表、78年11月からは連載を開始した。左腕に「サイコガン」を装着した不死身の男・コブラの活躍を描いたSF作品で、単行本は3000万部以上を売り上げ、82年にアニメ映画化、テレビアニメ化された。

 80年代初頭からパソコンでの創作に着手し、85年には彩色にPCを導入した「BLACK KNIGHT バット」の連載を開始。92年には世界初フルCG漫画といわれる「武 TAKERU」の連載をスタート、「デジタル漫画」という名称を生み出した。

 03年、自身の公式サイトで、98年に人間ドックで悪性の脳腫瘍が判明し、手術を受けたことを公表。放射線、抗がん剤治療を受けながらもその後再発し、2度目の手術で左半身にまひが現れたことも明かした。後遺症で車椅子生活を送っていたが、20年にも「コブラ」の最新作を発表していた。

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