宝塚歌劇 わずか3日で再中止 強行再開に批判の声も…音楽学校の掲示板合格発表も中止

[ 2020年3月12日 05:30 ]

東京宝塚劇場
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 宝塚歌劇団は11日、東京・有楽町の東京宝塚劇場の公演を12日から、兵庫・宝塚大劇場は13日から中止すると発表した。いずれも19日まで。9日から公演を再開したばかりで、わずか3日で再び公演中止となる。

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、安倍晋三首相が10日に文化イベントの自粛期間延長を要請したことを受けたとしている。

 同劇団は、2月下旬に示された政府方針を受け、29日から3月8日までの公演を中止。休演期間を利用して劇場内各所の重点消毒を実施。9日に再開した際には、客席の換気強化やサーモグラフィーの設置、客席を使用した演出の見合わせ、来場者の検温やアルコールによる手指消毒など、さまざまな対策を講じていた。

 ただ、芸能イベントが軒並み中止、延期する中、唯一再開に踏み切った判断には賛否両論があり、「時期尚早」「無責任」など批判の声も上がっていた。この日、劇団の広報担当は「件数などは明らかにできないが、さまざまなご意見をもらっているのは事実です」とした。

 再度の中止を受け、ネット上には「ファンは残念だろうが、そのファンに感染者が出たら批判されるのは劇団だから仕方ない」などと同情する声がある一方、「終息してるとは言えないから当然」などと指摘する書き込みも見られた。

 また、宝塚音楽学校(兵庫)は、27日に予定していた今春の入学試験の合格発表について、毎年の風物詩となっていた合格者の受験番号の学内掲示を取りやめ、ホームページ上での発表のみとすることを明らかにした。阪神淡路大震災や東日本大震災の起きた年も含め「過去にこのような対応を取ったことはありません」と同校は説明。19日から1次試験が始まる受験生に対しては混乱を与えないよう、郵送で説明文を送ったという。

《花組の「はいからさん…」雪組「ワンス アポン…」20日に再開予定》中止となるのは花組の宝塚大劇場公演「はいからさんが通る」(13~19日)、雪組の東京宝塚劇場公演「ワンス アポン ア タイム イン アメリカ」(12~19日)。振り替え公演予定はなく、中止に伴うチケット料金の払い戻し方法は後日、劇団公式サイトで発表される。現時点では20日に再開予定とし、今後の新型コロナウイルスの感染状況や、政府方針などによっては予定変更となる場合もあるとした。

 《東急シアターオーブ「アナスタシア」19日まで》東京都渋谷区の東急シアターオーブで上演中の主催公演「アナスタシア」も13日から19日まで中止すると梅田芸術劇場(大阪市)が発表。同公演は感染拡大防止のため予定から8日遅れて9日に開幕していた。

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