「神回」とも評価された昨年の紅白 北島三郎が示した今後への“道しるべ”

[ 2019年1月13日 08:30 ]

北島三郎
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 平均視聴率41・5%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録し「神回」とも評価された昨年のNHK紅白歌合戦。大きな原動力になったのは、2013年以来5年ぶりに紅白に戻ってきた演歌の大御所、北島三郎(83)だった。

 毎年恒例となっている、所属事務所の仕事始めへのあいさつに今月8日、伺った。笑顔の輝きは明らかに例年以上。「紅白、すごく声が出てましたね」と切り出すと「俺もまだ歌えるってことかな」と照れ笑いしつつ、舞台裏を振り返ってくれた。9日の紙面でも一部掲載したが、書き切れなかった部分を紹介したい。

 別格の実績を誇る北島だが、久々の紅白では孤高の存在とはならず、積極的に他の出演者と言葉を交わした。エンディングで同じ画面に映ったサザンオールスターズの桑田佳祐(62)とは「彼が着物を着て出てた紅白(82年)以来」の対面となった。「“しばらくでございました。元気ですか”と聞かれたもんで“いやー、久しぶりに会えてよかった”と話した」。桑田を歌手として高く買っているが、松任谷由実(64)と濃密な絡みを見せるなどエンディングの盛り上げぶりに「さすがプロだ。いいもの持ってるね」と感心しきりだった。

 YOSHIKI(年齢非公表)とは、同じ頸椎(けいつい)を痛めている者同士、患部の話で盛り上がった。「“僕は何番目の骨が…”って言うもんで、俺なんか全部だよって(笑い)。でも彼も、ドラムを叩いてピアノを弾いてたいしたもんだ」と目を細めた。

 紅白の顔となっている嵐については「ホントに立派になった」と相好を崩す。特に、リーダーの大野智(38)は、本名の名字が同じ「大野」だけに気に懸けている。「紅白でも“おんなじ大野だから、家族みたいなもんだよ”って声をかけてさ。そうすると、俺が歩くときに大野くんが必死になって支えてくれた。嬉しいよね」と、大きな鼻の穴を膨らませて喜んだ。

 昨年の紅白は、見ている側からも会場の一体感を感じた。北島が「ひ孫みたいな子が出てるから、ビックリした」と話すように、10代の出場者も珍しくない中、昭和から歌い継いだ日本の大衆音楽がすべての世代をひとつにしたように見えた。

 紅白で北島が歌ったのは「まつり」。語り継がれる名曲だが、あまり知らないという出場者もいたことだろう。でも、ステージは老若男女入り乱れて盛り上がった。それは曲の持つ普遍的な魅力のなせる技だ。「歌っているとき、若い子たちが客席のほうじゃなくて俺の方を見て盛り上がってくれてね…。“平成の最後だ、ヨッシャ行こうぜ”という気持ちをすごく感じた」と北島は振り返った。

 今年の出場については「可能性はゼロ」と話したが、大切なのは誰が出るかより、それぞれの歌手が「日本のうた」の歴史や魅力を深く知り、尊敬し合ったうえで茶の間に発信することではないか。サブちゃんは、今後も紅白が「国民的歌番組」であるための道しるべを示してくれた気がする。(記者コラム)

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