藤井六段、イチ超え最年少15歳で愛知県特別表彰 瀬戸市民栄誉賞も

[ 2018年3月31日 05:30 ]

愛知県特別表彰を受けた将棋の藤井聡太六段は“豊橋筆”を手に笑顔。左は大村秀章知事
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 将棋の最年少棋士、藤井聡太六段(15)が30日、地元の愛知県内で「瀬戸市民栄誉賞」と「愛知県特別表彰」を受けた。愛知県特別表彰は7例目で、1994年に当時オリックスのイチロー外野手(44)がプロ野球初のシーズン200安打を達成した21歳よりも若い、15歳での最年少受賞となった。

 県からは国の伝統的工芸品に指定される高級筆「豊橋筆」6本セットが記念品として贈られた。「豊橋が筆で有名とは存じませんでした。字が上達できるよう練習したい」。受賞第1号となった瀬戸市の表彰式では、伊藤保徳市長から瀬戸焼の王将駒の置物を受け取り、笑顔を見せた。

 県の表彰式で藤井は「愛知県(出身者)のタイトルは、板谷(進)先生の代からの悲願。それを獲るべく精進していきたい」と力強く宣言した。藤井の大師匠(師匠の師匠)である故板谷九段は、東京と大阪にしか将棋会館がない中でも普及のため名古屋に拠点を置き続け、47歳で他界。その夢が「東海地区にタイトルを」だった。孫弟子の藤井も、その思いを受け継ぐ。大村秀章知事が「名古屋に将棋会館ができないか。ぜひつくりたいね」と声を掛けると、藤井も「実現すればいいですね」と笑みを浮かべて応じた。

 4月1日から高校生になる。高校生としての初対局は4月5日、古森悠太四段(22)との棋王戦予選。竜王戦、王座戦とともに勝ち進めば年度内に挑戦の可能性があるタイトル戦の一つだ。自身と地元の悲願達成へ、新たな挑戦が始まる。

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