「風雲児たち」片岡愛之助 時代劇への情熱「どんなに忙しくても年1本」年末年始もPRフル回転
片岡愛之助インタビュー
歌舞伎俳優の片岡愛之助(45)がNHK正月時代劇「風雲児たち〜蘭学革命篇(らんがくれぼりゅうしへん)〜」(来年1月1日後7・20、総合)に主演する。劇作家・三谷幸喜氏(56)の10年越しのオファーに応え、多忙なスケジュールの合間を縫って撮影に臨んだ。それもこれも「僕はどんなに忙しくても、年に1本は時代劇を撮りたいと、いつも言っているんです」という情熱から。宣伝活動にも積極的。時代劇と歌舞伎への熱い思いに心打たれた。
昨年のNHK大河ドラマ「真田丸」の脚本を担当し、ブームを巻き起こした三谷氏の新作脚本ドラマとして、さらに「真田丸」のキャスト23人(発表分)が再集結して注目される今作。「真田丸」の後、三谷氏の新作ドラマ脚本は今回が初。原作は今年、画業50年を迎えた漫画家・みなもと太郎氏(70)の同名大河歴史ギャグ漫画。今回は愛之助と新納慎也(42)を迎え、前野良沢と杉田玄白による“蘭学事始”のエピソードを描く。
西洋医学書「ターヘル・アナトミア」の日本初の和訳に一心同体で取り組んだ良沢(愛之助)と玄白(新納)の2人。鎖国ド真ん中の江戸中期に革命的な翻訳を成し遂げた。しかし、刊行された「解体新書」に良沢の名前はなく、名声は玄白だけのものとなった。2人の間に一体、何が起きたのか…。笑いとサスペンスに満ちた新しい三谷流歴史ドラマが生まれる。
今年は11月しかスケジュールに空きがなく、中旬から約2週間で撮り終えた。「朝から晩まで怒涛の、合宿みたい撮影だった分、終わると非常に寂しいですね」と濃密な時間を振り返った。
最も大変だったのは、70代の良沢を演じる際の老けメイク。特殊メイクをしたのは、テレビ東京「勇者ヨシヒコと導かれし七人」(16年10月クール)の「ゾンビ(噛みの神)ぐらいですからね」と笑いながら「何か頭にガバッとかぶればいいと思っていたのですが(顔の表面に)丁寧に1枚1枚、貼っていって。クオリティーの高さと時間のかかり方に驚きました」。特殊メイクを施すのに2時間。「70歳になったら、こんな頑固爺さんになるのかと、ちょっとショックを受けるぐらい、見事な仕上がり。未来の自分に会えたような不思議な感覚でした。とはいえ、視聴者の皆さんは僕だと分かるのかな?」と再び笑いながら「膜を1枚、貼っているので、少々のことをしても全然、顔に出てこないんです。それほど激しい表情をする年齢でもないですが、過度の演技をして、ちょうどいいぐらい」と苦労を明かした。
三谷作品に出演したのは、同氏初の大河脚本「新選組!」(2004年)のスピンオフ「新選組!!土方歳三 最期の一日」(06年1月3日)が最初。榎本武揚役に起用された。そこから、愛之助の前野良沢で、と「風雲児たち」の企画がスタートした。なかなか実現に至らないうちに、三谷氏は先に昨年の大河「真田丸」が決定。愛之助は豊臣秀吉(小日向文世)の家臣・大谷刑部を好演した。その間、14年には三谷氏作・演出の舞台「酒と涙とジキルとハイド」に主演している。
三谷氏と出会ったことで「役の構築の仕方といいますか、いろいろな技術的な引き出しは増えましたね。それが、新しい歌舞伎を作る時に使えたり、逆に歌舞伎で培ったことを三谷さんの作品に持ち込んだり」と役者としての幅が広がり、歌舞伎との相乗効果も。ただ、今回は「歌舞伎の手法を一切使わず、素のままに演じてほしい」とリクエストされ、挑んだ。また「真田丸」メンバーの共演者たちが少ない出演シーンでも次々とインパクトを残したことに刺激。「役の膨らませ方、振れ幅の大きさで、こんなにおもしろくなるんだということを改めて学びました。膨らませ方によって、こうも変わるんだな、と」と収穫を語った。
11月4〜12日と出石永楽館(兵庫県豊岡市)で歌舞伎を上演し終えた2日後、同14日に横浜・緑山スタジオで「風雲児たち」の撮影を開始。同25日にクランクアップしたかと思えば、12月2日には東京・歌舞伎座公演の初日を迎えた。この間、11月17〜18日にはN響(NHK交響楽団)の定期公演(東京・NHKホール)で「イワン雷帝」のストーリー部分の語りを担当した。
ハードな日程に、さすがの愛之助も「(「風雲児たち」の)オランダ語を覚える時間がありません。寝る時間もないので、ひたすら眠いです」とこぼしたが、原動力を問うと「やっぱり芝居が好きなので。基本、僕は芝居しかできませんから。嫌なことを無理やりさせられているわけじゃないから、楽しいですよね。そういう意味で、ありがたいと思います」と感謝さえした。
さらに今回は、時代劇への情熱が自身を突き動かした。正月時代劇について尋ねると「役者として、これほどありがたいことはないですね。以前は年末年始に時代劇がたくさんあったじゃないですか。ふと気付くと、最近は大好きな時代劇が減っている。だから、僕はどんなに忙しくても、どんな形でも年に1本は時代劇を撮りたいと、いつも言っているんです。8月にも、京都で4日間で別の作品を撮ってきました」と打ち明けた。
「歌舞伎俳優の身として、時代劇がなくなってはいけないと思うんですね。わびさび、忠義。こういった言葉を今の子どもたちは分からないと思うんですよ。教育の一貫だと思いますし、大事なことだから、忘れないでほしい。だから、時代劇はやりたいと常々言っています。今回は時代劇を、ましてや元日にできるなんて、こんなにうれしいことはありません。どんどん宣伝するし、年末でも年始でも、何でも喜んでやりますと言いました」。今回のインタビューもクランクイン初日と撮影終了後の12月上旬、2回も時間を割いてくれたほど。12月31日には、良沢ゆかりの大分・中津市に飛び「放送前日プレミアムトーク!in中津」(中津文化会館大ホール)に参加。来年1月1日には、東京・渋谷のスタジオからNHK「2018年新春!ニッポン“にぎわい”リレー!」(後0・15)に生出演。まさに有言実行。PRにも全力を尽くす。
今後の夢は、歌舞伎の海外公演。来年再演される「酒と涙とジキルとハイド」は東京公演(4〜5月)に先立ち、台湾公演(3月30日〜4月1日)が行われるが、愛之助は実は歌舞伎の海外公演をまだ経験していない。20年東京五輪の来日客は「きっと歌舞伎も見ていただけると思うので、海外にももっともっと広めたいんです」。実家は船のスクリュー製造工場。ダンプカー出入りが激しく「危ないから、家の中にいなさい、と。子供同士の触れ合いがなかったので、5歳の時、父親がたまたま新聞に載っていた松竹芸能の子役オーディションに応募して」、この世界に。「役者になろうなんて、これっぽちも思っていなかった」が、9歳の時に十三世片岡仁左衛門に見いだされ、片岡一門に入門。19歳の時、二代目片岡秀太郎(76)の養子になった。「十三世仁左衛門や父・秀太郎には、本当に感謝しています。お二人に声をかけていただけてなかったら、今、役者をしていないですからね」。時代劇と歌舞伎の発展のため、愛之助は役者道を邁進する。
2017年12月31日のニュース
-
有働アナ「ワキ汗」には動じなかったのに…「つけま」取れ大慌て
[ 2018年1月1日 05:32 ] 芸能
-
EXILEが活動再開!2月に新曲リリース ドームツアーも
[ 2018年1月1日 02:00 ] 芸能
-
元SMAP3人“新しい1年”へ意気込み 紅白出演は…香取「恐れ多い」
[ 2018年1月1日 01:15 ] 芸能
-
「ゴリパラ見聞録」ローカル番組が全国で異例の人気 DVD売り上げ10万枚突破
[ 2018年1月1日 01:00 ] 芸能
-
朝青龍 Abema特番で1000万円死守!難敵サップ、泉浩、琴光喜退けた!
[ 2018年1月1日 00:33 ] 芸能
-
KAT―TUN、元日再始動を発表!16年5月から充電期間 4月に東京D公演
[ 2018年1月1日 00:15 ] 芸能
-
「紅白歌合戦」白組が3年ぶり圧勝 約80万票差 昨年は物議→今年は審査方法を変更
[ 2017年12月31日 23:42 ] 芸能
-
「笑ってはいけない」蝶野正洋 今年も月亭方正にビンタ炸裂“しない発言”は「リップサービス」
[ 2017年12月31日 23:35 ] 芸能
-
安室14年ぶり紅白 ファンへ「私らしく引退の日を迎えたい」歌唱後には涙も
[ 2017年12月31日 23:15 ] 芸能
-
紅白「ひよっこ」特別編 桑田佳祐が浜口庫之助を熱演「涙くんさよなら」再び
[ 2017年12月31日 22:55 ] 芸能
-
欅坂46の鈴本美愉ら3人 紅白でウッチャンとのコラボ後ステージで倒れる 過呼吸のような症状で
[ 2017年12月31日 22:47 ] 芸能
-
高須院長、AbemaTVで野村沙知代さん追悼CM「ご冥福をお祈り致します」
[ 2017年12月31日 22:22 ] 芸能
-
「キンチョール」CMで話題 高山さんのミニラジオドラマが3日間限定公開
[ 2017年12月31日 22:12 ] 芸能
-
YOSHIKI、紅白でドラムプレー解禁!「紅」演奏後にはピースサイン
[ 2017年12月31日 22:11 ] 芸能
-
紅白「ひよっこ」特別編に桑田佳祐がサプライズ出演 みね子も驚き「誰?」
[ 2017年12月31日 21:55 ] 芸能
-
朝青龍、まわし姿披露!7年ぶり土俵にカムバック、元外人部隊戦士ぶん投げた!
[ 2017年12月31日 21:40 ] 芸能
-
熊本出身・内村光良 くまモンと紅白で共演「熊本が生んだ最大のスーパースター」
[ 2017年12月31日 21:26 ] 芸能
-
内村光良 左足負傷も欅坂46とダンス共演!「踊りたかった…」一転
[ 2017年12月31日 21:04 ] 芸能
-
Amazonドラマ「チェイス」盗作疑惑 清水潔氏憤り「突然の映像化に対して遺族がどう思うか」
[ 2017年12月31日 20:35 ] 芸能
-
Flower藤井萩花、突然の芸能界引退発表「これまでとは違う環境に身を置き勉強したい」
[ 2017年12月31日 20:00 ] 芸能
-
新海誠監督 新作テーマ明かす「届かない空に…」脚本はすでに完成
[ 2017年12月31日 19:45 ] 芸能
-
藤井四段VSタモリの異色将棋対決が実現!スポニチ元日号&動画で公開
[ 2017年12月31日 19:00 ] 芸能
-
俳優の寿里が離婚発表 今季引退の巨人・相川捕手の弟
[ 2017年12月31日 18:32 ] 芸能
-
松居一代、新年へ向け「あたしを倒そうとする奴はかかってこい!!」
[ 2017年12月31日 17:40 ] 芸能
-
ビートたけし、次回作は恋愛映画を構想「アニメにしてしまおうかと思ってる」
[ 2017年12月31日 14:26 ] 芸能
-
ハロプロ「アンジュルム」相川茉穂が卒業 1月からパニック障害で活動休止
[ 2017年12月31日 13:03 ] 芸能
-
「風雲児たち」佐賀でトークショー 新納慎也「まるで『真田丸』の忘年会」
[ 2017年12月31日 12:25 ] 芸能
-
「風雲児たち」片岡愛之助 時代劇への情熱「どんなに忙しくても年1本」年末年始もPRフル回転
[ 2017年12月31日 10:30 ] 芸能
-
“両親の墓”が実は…「MAX」LINA、結婚直前に相手の嘘が次々発覚
[ 2017年12月31日 10:03 ] 芸能
-
続編に期待の声も…視聴率では分からない 視聴者が満足した2番組
[ 2017年12月31日 09:05 ] 芸能
-
除夜の鐘、感謝とともに、笑う門には…どんなカウントダウンを過ごす?各局年越し番組
[ 2017年12月31日 08:00 ] 芸能
-
最上もが、でんぱ組新体制に複雑「また6人でステージに…」 新メンバーにエールも
[ 2017年12月31日 07:33 ] 芸能
-
荻野目ちゃん「奇跡のコラボ」 登美丘高ダンス部と最後の共演
[ 2017年12月31日 06:40 ] 芸能
-
ピンク・レディー39年ぶりレコ大出演 恩師・阿久悠さん追悼
[ 2017年12月31日 06:15 ] 芸能
-
松たか子18年ぶり紅白出場 母にも驚かれた「出るの?って」
[ 2017年12月31日 05:53 ] 芸能
-
ブルゾンちえみ マホーンと競演「紅白でネタをやれて感無量」
[ 2017年12月31日 05:48 ] 芸能
-
安室、厳戒リハで入念チェック 中継場所は?NHK「回答控える」
[ 2017年12月31日 05:43 ] 芸能
-
なんてぜいたくな…司会者&出場46組総出演 オープニング映像初公開
[ 2017年12月31日 05:38 ] 芸能
-
Hey!Say!JUMP 紅白トップバッターに恐縮「死ぬほどおこがましい」
[ 2017年12月31日 05:33 ] 芸能
-
YOSHIKI「叩ける!」紅白で決死のドラム演奏強行へ
[ 2017年12月31日 05:30 ] 芸能
-
乃木坂レコード大賞 AKBとの初対決制し女性グループ5年ぶり
[ 2017年12月31日 05:30 ] 芸能
-
つばきファクトリー最優秀新人賞 15年受賞こぶしに続いた!
[ 2017年12月31日 05:30 ] 芸能
-
スポニチOB小西良太郎氏に功労賞 7年間レコ大審査委員長
[ 2017年12月31日 05:30 ] 芸能
-
ウッチャン、負傷の左足OK 関係者「問題なく、大丈夫」
[ 2017年12月31日 05:30 ] 芸能
-
公の場で骨折後初 黒柳徹子歩いた!マシンガントークもさく裂
[ 2017年12月31日 05:30 ] 芸能
-
クレーンカメラがスタッフ直撃 NHK関係者「業務に支障ない」
[ 2017年12月31日 05:30 ] 芸能
-
ココリコ遠藤に第2子男児誕生「阪神ファンが、また1人誕生」
[ 2017年12月31日 05:30 ] 芸能
-
元ビートルズのドラマー、リンゴ・スターにナイト爵位授与
[ 2017年12月31日 05:30 ] 芸能
-
日下部吉彦さん死去 音楽評論家 90歳
[ 2017年12月31日 05:30 ] 芸能
-
「孤独のグルメ」“異例ずくめ”大みそか夜に生放送 主演・松重豊は放送事故を懸念
[ 2017年12月31日 05:00 ] 芸能