船村メロディー原点は栃木弁 語尾が一度沈み込んで伸び上がる

[ 2017年2月18日 06:30 ]

船村徹さん死去

インタビユーで語る作曲家・船村徹さん(1979年12月撮影)
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 船村さんの作品が日本中に愛されたのはなぜなのか。原点は故郷・栃木県だ。語尾が一度沈み込んで伸び上がる、栃木弁のアクセントをメロディーで表現した。「別れの一本杉」は福島出身の春日さんが、あうんの呼吸でニュアンスを生かす歌唱。船村ワールドを具現した。幼少期に父の収集したクラシックレコードに囲まれ、小学校のブラスバンド部でトランペットを吹いた経験が、才能の素養になっている。

 また01年には本紙のインタビューに「昨日作ったものを、なぞりたくない。そして簡単に歌われてしまうとつまらないので、歌手によって、ここは歌えないだろというフレーズを入れておく」と5500曲以上を生んだ発想の源を語っている。

 日本人の叙情性を重視し、昭和30年代から刑務所を重点的に慰問。親子の絆などを歌の力で浸透させようとした。また、「演歌はさすらいの心」という心情を失わないよう、78年からギター一本でのコンサート行脚「演歌巡礼」を開始。ライフワークとなった

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2017年2月18日のニュース