花總まり 母から受け継いだDNA 毎日の舞台が「ありがたいなあ、幸せだなあ」

[ 2016年5月10日 13:00 ]

菊田一夫演劇賞の大賞に輝いた花總まり

カットイン 花總まり(下)

 さらなる高みを見据えている。夏の舞台ではまた新たな姿を見せてくれるはずだ。宝塚歌劇団を退団して10年。花總まり(43)が「娘」から「女」へとまぶしく進化を続けている。「恋人は舞台」と笑みを浮かべながら「映画に出てみたい」と色気も見せる。次の“ステージ”も楽しみだ。

 松竹歌劇団(SKD)で活躍した母親のDNAをしっかり受け継いでいる。「初めて宝塚の舞台を見たのは中学2年生のとき。意外と遅かったんです。高1で受験。1回で受かることはないと聞いていたので、落ちるだろうと思ってましたが…」と振り返ったが、あっさり初受験で狭き門をこじ開けた。

 91年からのタカラジェンヌ生活の間には阪神大震災を経験。「宝塚市内のマンションに一人でいました。凄い揺れ。揺れてる間は動けないですね。あの後で思ったのは、ベッドの周りには背の高いものを置いては駄目だということです。前の日まで母が来ていたんですが、もし母が帰らずに居たら、その上にモノが倒れていたかもしれず…」

 だから熊本地震も人ごとではいられない。「(雪組時代にコンビを組んだ男役トップの)轟悠さんのご実家が熊本。心配でメールしました。全国ツアーでも熊本に行ったことがあります。ファンの方もいらっしゃるので、できることで支援していきたい」

 数年先までスケジュールはびっしり。好きな旅に出たり、恋をしている暇もないようで、「今は舞台で毎日公演できることがありがたいなあ、幸せだなあと思います。舞台が恋人。舞台のことで頭がいっぱいです」と清そな顔でニコリ。2月には初めてのソロコンサートも開催し、併せて初アルバムを発売。これがまた好評だ。

 「癒やしCDです。昨今テロとかが多いじゃないですか。でも、そういうものが起こると、助け合う心だったり、“頑張ろう!”と、希望を見失わない気持ちも出てくる。地震もそうです。そんなメッセージを込めた歌も入っています」

 映像の世界にも興味を示す。「映画には出てみたい。いろいろな方と出会って刺激を受け、自分の中から出てくる、思いも寄らないものを自分で見てみたいと思います」

 新ハナ伝説が始まる。

 ▼菊田一夫演劇賞 1975年創設。大衆演劇の舞台で優れた業績を残した芸術家を称えるもの。花總は「BOXMAN」(03年度)で和央ようかとのコンビで演劇賞を贈られたのに続き、今回は大賞だ。しかも市村正親の記録(43歳2カ月)を1カ月破る最年少受賞。宝塚OGでは浜木綿子、鳳蘭に続く3人目の栄誉となった。

 ◆花總(はなふさ) まり 1973年(昭48)2月28日、東京都生まれの43歳。91年宝塚歌劇団に入団。92年星組に配属。93年雪組に移り、翌94年トップ娘役。98年初代宙組のトップ娘役。06年7月に退団するまで、5人の男役トップスターの相手役を務めた。10年に復帰。現在帝劇「1789~バスティーユの恋人たち~」に出演中。特技はバイオリン、タップダンス。趣味は旅、ダイビングなど。

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