愉快な確信犯 ガリガリガリクソンが示す“お笑い界生き残り術”

[ 2015年9月25日 10:00 ]

ガリガリガリクソンの「本当にあった恐ろしい風俗」の「詐欺写メ」。これは加工前の女装姿

 吉本興業だけで約6000人。全部で1万人近くいる芸人の中で自分の居場所を作り出せるのは、ほんのひと握り。お笑いブームが去ったとされる現在、これからナニをすれば生き残れるのか?そのヒントは“愉快な確信犯”でもあるピン芸人ガリガリガリクソンにありそうだ。

 来年30歳にして芸歴15年。実はそこそこのベテランでもある。で、ナニがすごいのかというと、日常をネタに変えるポテンシャルがズバ抜けている。何かあればブログやSNSで発信。それがネットニュースで取り上げられ、世間を騒がせる。こんなことを狙ってできる芸人はほとんどいない。

 表向きは、ニート漫談をするステレオタイプのオタク芸人だが、そんなにアニメが好きでもない。「キン肉マン」に「北斗の拳」「アパッチ野球軍」など古いアニメや「仮面ライダー」「怪傑ズバット」など昭和特撮好きの一面はありつつ、ほかの引き出しが多い。お笑いに加え、ラーメンやカレーなどのB級グルメ、オカルト、音楽、広島カープを含む野球、鉱石採掘、ギャンブル…。それがすべて専門家レベルで、仕事につながっている。以前は大阪・ミナミでラーメン店をプロデュース。昔から店にあった狸の置物を動かしたタタリやら、従業員のバイト代を格安の800円に抑えたことでクーデターに遭ったとかで閉店に追い込まれた。原因はどこまでがホントかウソか分からないが、味は底抜けにうまいと評判だった。

 この10月からは俳優業にも進出する。平本アキラ氏の同名漫画を実写化したTBS系列のドラマ「監獄学園―プリズンスクール―」で、どMのデブ「アンドレ」を演じる。高校の懲罰棟に投獄される生徒たちを描くコメディー。「細くなったら宮沢りえにそっくり」と公言しているだけあって、監督からは「宮沢りえが降りてきている」と言われたとか、言われていないとか。本人は「これからは役者かなと思ってます。存在感がすごいですよ。いずれは植木等さんのような無責任男になりたいです。ふふふ」と言っている。今年復活するM―1グランプリにも「輝け!日本おもしろ大賞2015!」というトリオでエントリー。10月4日、名古屋・東別院ホールでの1回戦に出場する。

 「あんまり色んなことに手を出しすぎてどうしようかなと思ってるんですよ。もう笑いのドン・キホーテですよ」。

 最近、自身のブログに掲載し、ネットを騒がせた「本当にあった恐ろしい風俗」の「詐欺写メ」別バージョンも記者に送ってくれた。ガリクソンの写真をプロが修正。ブラジャーのサイズがなくて、S字フックをいくつも繋ぎあわせて撮影した力作だ。こういう労力も惜しまない。で、胸元だけはまったくの無修正とか。テレビ画面ではあまり大きく見えないが、体のサイズは1メートル76の112キロ。獣神サンダーライガーよりひと回り大きいのだからブラジャーのサイズがなくてもいたし方ない。「近日中にもっと酷いものを用意してます、ケーッケッケッケッ!!!」(本人談)。「ガリガリガリクソンの史上最低陰湿メタルバンド!スカイデスマザー オフィシャルブログ」で、またナニか狙っているようだ。ちなみに以前のブログも相当な破壊力だった。

 口を開けて待っていてもチャンスは巡って来ないし、賞レースで優勝しても賞味期限はすぐにやって来る。お笑い界で生き残るには、仕掛け続けるセンスと行動力ではなかろうか。ガリクソンの強みはそこにある。

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