ソフトバンク・近藤 2戦連発の逆転V弾! 「何て喜んだか覚えてない」今季5度目3連勝で貯金最多16

[ 2024年5月19日 05:00 ]

パ・リーグ   西武2―3ソフトバンク ( 2024年5月18日    みずほペイペイD )

<ソ・西> 8回 1死一塁 右へ逆転2ランを放ち、吠えるソフトバンク・近藤 (撮影・成瀬 徹)
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 鷹には、ここぞの近藤もいる――。ソフトバンクは18日、西武に3―2で逆転勝ちした。近藤健介外野手(30)が1点を追う8回1死一塁、2試合連発となる逆転6号2ランを放った。この一発が決勝点となり、3番手の左腕・長谷川威展投手(24)が3勝目。同じ8月9日生まれ、日本ハムからやってきた2人が、一緒にお立ち台に上がった。チームはカード勝ち越し&今季5度目の3連勝。貯金は最多を更新する16とし、2位日本ハムとのゲーム差を5と広げた。

 常にクールかつ強気な近藤が、珍しく感情むきだしで喜んだ。

 「ここ打てなかったらやばいなと思いながら少し、緊張して打席に入りました。何て喜んだか覚えてない」

 1―2の8回1死一塁。ともに走者を置く場面で3打席凡退し、巡った4打席目だった。「ピンクフルデー2024」の第2戦で場内はピンク一色だったが「集中しすぎて気にはなりませんでした」と語るほど極限の精神力。西武3番手の松本に対し「引っ張れる球を待とうと。初球からいけるならいく」という準備は的中する。初球内角高め直球を振り抜いた打球は、ライナーで右翼席に到達した。バットを放り投げ、右拳を握ってダイヤモンドを一周。「うりゃー、よっしゃー」という雄叫びとともに、仲間と喜び合った。

 17日の同カードで5回に放った5号ソロは「練習でも打てない」と自分でも驚いたほど、内角球をうまくさばいた。2試合連続弾には「昨日とも違う感覚で完璧。奇跡だと思ってるけど、こんな本塁打もいいかな」としばらく余韻に浸った。

 予兆はあった。初回2死二塁の左飛、3回2死二塁での2打席目の右飛とも打球はフェンス手前まで飛ばした。小久保監督は「1、2打席とも紙一重やったんでね。でも直球中心の松本から、あの場面であの球を逆転2ラン打つんですから。さすが」と最敬礼だ。

 「野球の日」と「日本ハム」という2つのキーワードでつながる2人がお立ち台に立った。勝利投手の長谷川とは同じ、8月9日生まれで前所属も同じだ。ちなみに近藤の双子の娘も同日生まれだ。「まだ、5月。誕生日ネタいります?」と笑いながらも「ハセ(長谷川)は安定感がある。ゼロで終わると、相手もがくっとなりますからね」と喜んだ。

 昨季は本塁打、打点の2冠に輝いた背番号3は、今季は全試合5番としてリーグ首位の打率・324を誇る。3番の柳田、4番・山川の後を任される位置で考えることがある。「もう少し、打点にこだわりを持っていきたい。山川さんの本塁打のレベルは違うし3、4番にお任せして、自分は息の根を止める打点を。そうなればいいんだろうな」。現在はリーグ5位の20打点だが、満足感はない。

 3連勝で貯金は最多更新の16。強力打線において、決定力のある近藤が効いている。(井上 満夫)

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