佐々岡真司氏 象徴的だった9回1死一、三塁での広島のシフト 九里を勝たせたいベンチの思いが見えた

[ 2024年5月19日 06:00 ]

セ・リーグ   広島4ー3巨人 ( 2024年5月18日    マツダ )

佐々岡真司氏
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 【佐々岡真司 視点】1点差に迫られた9回、なおも1死一、三塁で広島ベンチが敷いたシフトが象徴的だった。通常は同点なら仕方がないと考え、一塁手はベースに付く。だが、二俣は走者を無視して離れ、セーフティースクイズを警戒して前に守った。結果、見事な好守で阻んだ。

 九里を何としても勝たせたい――。そんなベンチの思いが見えたシーン。1点劣勢の5回無死二塁で、九里の送りバントを成功させるために、打者走者の林を俊足の大盛に代えた場面も然りだ。いつもと違う重圧があった中で、野手陣や救援陣はよく応えたと思う。

 その投球には、勝っていない投手の微妙な心理が透けて見えた。丁寧に…と意識したのだろう。投げ終わりで体が一塁側に倒れるような力感あふれるシーンはなかった。5回の坂本、6回先頭の岸田に二塁打を許したのは外甘の直球。いつもの気迫で立ち向かっていたら、どうだったか。

 お立ち台では一瞬、涙声になった。開幕投手を務めながら、自身だけでなく、登板試合ではチームも勝っていなかった。本当に苦しかったと察する。大きな1勝。これで吹っ切れるはずだ。以降は気迫を前面に出して攻める、いつもの投球ができると期待している。(スポニチ本紙評論家)

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