ジンギスカンダンスも人気“加熱中”ファイターズガールと盛り上がる! “生みの親”語る誕生秘話

[ 2023年4月18日 06:00 ]

ジンギスカンダンスを踊るファイターズガールの滝谷美夢さん(撮影・高橋茂夫)
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 「きつね」の次は「ひつじ」だ!昨季「きつねダンス」でブレークした日本ハムの球団公式チアリーダー「ファイターズガール」の新ダンス「ジンギスカンダンス」が、SNSを中心に話題となっている。リーグ最速10敗からの巻き返しへ、新ダンスが活力となるか。18日の新応援グッズ「成吉思汗(ジンギスカン)バリン」の発売を前に、ファイターズスポーツ&エンターテイメントの尾暮沙織さん(36)に新ダンス誕生の背景や思いを聞いた。(取材・清藤 駿太)

 昨年は新語・流行語大賞の年間トップテン入り、紅白歌合戦初出場など「きつねダンス」で一大ブームを巻き起こした。生みの親である尾暮さんは昨年末に「きつねに負けないコンテンツも出したい」と予告。「ジンギスカンダンス」へリニューアルし、3月30日の開幕戦でお披露目した。6日に球団公式YouTubeで公開すると、17日現在で約94万回再生を記録している。

 「周囲からは“次何を持ってくるんだ”と過剰な期待をされていましたね…」

 元々「ジンギスカンダンス」は、昨季まで本拠地で勝利時のヒーローインタビューで使用。ファンの間では「勝利のジンギスカンダンス」と呼ばれるなど、球団になじみのある曲だった。

 「定番になっている楽曲の一つだったので、曲自体をリニューアルしようと。かつ、勝利時にだけ披露するのではなく、試合中の演出に組み込んでいこうと思いました」

 「きつねダンス」の原曲を歌う「Ylvis(イルヴィス)」が所属する大手音楽事務所「ワーナーミュージック・ジャパン」に編曲を依頼。事務所側からの提案で、歌唱に挑戦することになった。

 「ハロー!プロジェクトに所属していたBerryz工房(15年活動停止)さんがカバーしていた曲をベースに、今回ファイターズガールが歌唱することになりました」

 グッズ担当とも連携。新ダンスに合わせて北海道名物ジンギスカンを焼く専用鍋をあしらったビニール製のタンバリンが誕生した。

 「きつねダンス寄りのひつじ系が来るかなと思ったんですよ。そしたら本当のジンギスカン鍋で…」

 早速SNSで「不思議なものを持って踊っている」と話題に。「曲」「ダンス」「鍋」の3つがマッチした。

 「きつねダンスほどの反響は期待していなかったので、思ったより反応していただきうれしいです」

 チームは開幕からリーグ最速10敗で最下位と、苦戦を強いられている。噂の「ジンギスカンダンス」でチームを盛り上げ、最下位脱出、上位浮上への機運を高めていく。

 ≪先月CDデビュー「一緒に歌ってほしい」≫ファイターズガールが初歌唱に挑戦したコンピレーションCD「ファイターズ・ソングス」は3月30日に販売開始。全5曲の中に「ジンギスカン」が収録されており、メインボーカルを務めた2年目の塩沢美咲さんは「みんなで口ずさみながら一緒に歌ってほしい」と願った。

 昨秋にCDデビューが決定し、塩沢さんは「最初は冗談半分かなと思った」。新たな挑戦に「ダンス以外もやるのは、決して悪いことではないと思った。原曲を歌うBerryz工房さんが好きだったので、凄くうれしかった」と振り返る。

 メインボーカルは塩沢さんの他、大西真帆さん、滝谷美夢さん、日戸琴音さん、吉田桃子さんの5人。今季キャプテンを務める辻菜穂子さんは「野球に興味を持っていただけるきっかけをつくり、野球ファンを一人でも増やせるような活動ができれば」と語った。

 新応援グッズ「ジンギスカンバリン」を渡された時、辻さんは「あ、鍋だ」と率直に思ったという。「これ持って踊るんですか?みたいな感じ」と驚いたというが、周囲の反応は良く「一緒に鍋を持って踊ってほしいなと思いますし、音も鳴るので試合中もガンガン音を出して応援してほしい」と呼びかけた。

 ≪メインボーカルは「独断と偏見で」≫尾暮さんが、メインボーカル決定の裏話を明かした。ファイターズガールの本業はダンスであり、オーディションにも歌唱力のテストはない。誰がうまいのかも分からず、「私の独断と偏見で選びました」と笑った。「メンバーから“あの子、カラオケうまかったよ”とか話を聞いて」と「カラオケ上手」を調査。本人の意向も確認した上で「さくっと選んだ5人です。オーディションはやっていません」と笑いながら説明した。

 ≪「成吉思汗バリン」18日から受注販売≫ファイターズガールが手に踊る「成吉思汗(ジンギスカン)バリン」が18日から、球団ECサイトで受注販売される。「成吉思汗」と「タンバリン」をかけて命名。ご当地料理である羊肉を焼くジンギスカン鍋を模して、中には鈴が入っており、音を鳴らして応援できる。1500円(税込み)で、5月中旬から一般販売を開始予定。

 ▽ジンギスカン 79年にドイツの音楽グループ「ジンギスカン」がリリースし、世界的に大ヒットした名曲。当時はディスコミュージックとして有名だったが、現在でも小学校での運動会などのレクリエーションに用いられる。08年にはBerryz工房が日本語でカバー。日本ハムでは北海道限定のチャンステーマ、本拠地での勝利時のヒーローインタビューで使用されてきた。

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