ソフトB・武田 復活へ3種類のカーブが武器 ドロップ系、縦スラ系、新たに習得ナックル系

[ 2023年4月18日 05:05 ]

キャッチボールで調整するソフトバンク・武田(撮影・白鳥 佳樹)
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 3種類のカーブで復活だ。関東遠征中のソフトバンクは17日、都内で投手練習を行った。武田翔太投手(30)が、2軍調整を終えて同日から1軍に合流。21日のロッテ3連戦(ZOZOマリン)の初戦を託された右腕は、30歳初先発初勝利へ、カーブで幻惑させての快投を誓った。

 シン・翔太となって戻ってきた。21日ロッテ戦で先発予定の武田は、この日の投手練習から1軍に合流し、石川、東浜と調整。遠投では、変化の違うカーブを投げ続け手応えをにじませた。

 「スピードの段階を変えつつ、3種類のカーブを使いながらやってきた。(ロッテ打線は)カーブが頭にあるので、うまく使えれば、投球は良くなる」

 150キロ超の直球を生かすカーブの使い手が、新種を準備した。以前までのベースだったドロップ系と縦スライダー系に「切れ良く鋭角に(打者に)入るナックルカーブ系です」と、笑顔をちらつかせて詳細を明かす。すべて球の握り、切り方も違う上に新種は2種より球速があるという。

 今季が高卒プロ12年目。4月3日には節目の30歳となった。三十路(みそじ)での1軍初先発を前に研ぎ澄まされた感覚をより大事にするつもりだ。

 「余計なことは考えずにいきたいですね。いろいろと考えてきましたが、もう五感で勝負しようかなと思います」

 昨年の先発は8月のみの4試合で2勝1敗。1軍登板自体もその8月27日以来となる。昨季は開幕前にウエートを徹底し肉体改造。95、96キロまで増量したが今季は平均時の88キロに戻した。「ぐちゃぐちゃなっていたので落ち着いてやろうと」。調整の沈静化も“新生”の証だ。

 今季は開幕前までローテーションのラスト6枠目を争っていたが投球回と球数に課題が生じての2軍行き。ただ、今季のウエスタン・リーグでは中継ぎ1試合での1セーブを含む4試合計18回2/3を投げ、13安打13三振7失点(自責5)で防御率2・41と何とか仕事をしてきた。最終登板となった14日の阪神戦では5回3安打1失点、5三振。課題となってきた球数もクリアし迷わずゴーサインが出た。

 対ロッテ戦先発は、21年6月24日までさかのぼる。ただ今回と同じZOZOマリンで、佐々木朗と投げ合って6回2/3を5安打2失点で白星を挙げている。まさにシン・翔太の投入に期待は高まる。「大事なところなのでチームを勢いづけるゲームづくりを」。変わらぬ愛らしい笑顔に加え、大人の落ち着きが出ていた。(井上 満夫)

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2023年4月18日のニュース