【対談】落合氏が田淵氏に電撃トレードの心境聞く 「夜の12時にホテルに来てくれって…」

[ 2023年4月18日 17:25 ]

対談を行った落合博満氏(左)と田淵幸一氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(69)が18日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。YouTube開設1年がたち、新企画として対談企画「博満の部屋」をスタートした。その記念すべき第1回目は強打の捕手として鳴らした田淵幸一氏(76)を招いて対談が行われた。

 7歳違いという2人の対談。今回の動画で4本目の更新となったが、20数年ぶりの再会とは思えないほど、打撃理論から始まり、本音をぶつけあう対談となった。プロ野球通算510本塁打の落合氏と、同474本塁打の田淵氏。落合氏から聞きたいこととして「阪神からトレードで放出された時はどんな心境でした?」との質問が飛んだ。

 1978年オフ、田淵氏は2対4のトレードで福岡から所沢に移転したばかりの西武に移籍した。78年は38本塁打。10年で通算320本塁打していた田淵氏の放出は大きな話題となった。田淵氏は「人生の中でやっぱり忘れられない」として詳細を話し始めた。「あの時ね(昼間に)ゴルフに行ってたんだよ、和歌山に。家に帰ってきて、風呂に入って、さあ寝ようと思った時に、(夜の)12時くらいに電話がかかってきたの、阪神球団から“今からホテルに来てくれ”って。おかしいだろ」と真夜中の電話だったことを明かした。

 田淵氏は「ということは、カメラマンと記者がいないから、内緒でやれるのかなという感じで、車を運転してホテルに入ったら、記者がたくさんいるんだよ、もう。なんやねんこれは、と。夜中のもう寝る時間にさ、トレードの話なんかするチームだったら、俺はもうええわと思った」という。実際、田淵氏が球団のとの話し合いを終え、会見の席に着いたのは日付が変わった未明だった。

 「それでもう、即断即決。トレード先が新生ライオンズなんだよ。(監督が)根本さんなんだよ。根本さんってことは法政の先輩。根本さんと会って“来てくれ”と言われて、分かりました」と移籍までの経緯を語った。阪神から田淵と古沢憲司の2選手、そして西武から真弓明信、若菜嘉晴、竹之内雅史と竹田和史の4選手が移籍するトレードが成立した。

 田淵氏は「(新監督の)ブレイザーが、“ああいうキャッチャーはいらない”とかなんか、球団に言ったらしいのよ、後で聞いたら。新生ライオンズは(オーナーの)堤(義明)さんがね、野球愛があって、優勝したいっていう気持ちがあった」と話していた。

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2023年4月18日のニュース