ソフトB・藤井 鹿児島も好きでごわす “序盤力”で圧投!3回までに7K プロ初先発から2連勝 

[ 2023年4月10日 07:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3―1西武 ( 2023年4月9日    平和リース )

<ソ・西>2勝目を挙げた藤井はファンの声援に応える(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの藤井皓哉投手(26)は9日、西武戦(平和リース)に先発し、5回2/3を2安打無失点で2勝目を挙げた。慣れない地方球場に104球と球数は増えたが、5回1死まで無安打投球だった1日のロッテ戦(ペイペイドーム)に続き、3回まで無安打&7奪三振と再び、圧倒的な“序盤力”を披露。早々に流れをつかむと打線の援護も受け、相手に流れを渡さない“藤井曲線”で押し切った。チームは連敗を2で止めた。

 マウンドへ向かう嘉弥真とすれ違いざま、藤井は帽子を取り「すいません!」と伝えた。3点リードの6回2死から単打、四球、死球で満塁とされて降板したからだ。ただ、託された左キラーが代打・栗山を二ゴロに仕留め、事なきを得た。

 「嘉弥真さんに助けていただいて良かった。何とか粘り強くゼロで投げられたけど、次こそ、もっと長いイニングを投げ切れるようにやっていきたい」

 反省ばかりが口をついたが、5回2/3を2安打零封。無傷の2連勝だ。プロ初先発だった1日のロッテ戦は5回1死まで無安打投球だったが、この日も3回まで無安打で毎回の7三振を奪うなど“序盤”の力が目立った。

 「直球を大胆に振ってくる打線を見て、ここ何試合は(1番の)愛斗さんがキー。そこを抑えようとした」

 8日の西武戦で大関が初回の2球目の直球を愛斗にソロ被弾された。より丁寧に。初回は外高め直球ボール球で入った後に直球で空振り三振を奪うと、3者連続三振の立ち上がり。3回2死一塁の2度目の対戦では、初球スライダーから最後はフォークで三振と組み立てを変えた。6回1死では外角直球を中飛。好調打者を封じて勢いに乗って行った。

 「いつもとは違う球場。景色が違うし難しい。探りながら一球一球、工夫した」と藤井。慣れない地方球場だけに普段以上に気を使い、6回途中で104球を要したものの、昨季はリリーフとして長崎、北九州、沖縄で3試合3回無失点。広島を戦力外後、独立リーグでもまれた経験も下支えとなっている。

 西武投手陣の6四死球が絡んだ“投壊”とは対照的に、藤井は対応しての粘投。チームの連敗を2で止めた藤本監督はさらなる成長を期待し、笑顔で注文を付けた。「何とか、あと1人行ってほしかったけどね。徐々にイニングが伸びてくれたら。自分で、伸ばしていけるようにね」。

 指揮官の期待通りに“終盤力”までも身につけたら、同姓のあの将棋棋士のように、隙がなくなりそうだ。(井上 満夫)

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2023年4月10日のニュース