阪神・木浪　2試合連続先発に応える猛打賞！開幕遊撃譲った小幡に負けん「もらったチャンス生かす」

セ・リーグ   阪神1―1ヤクルト （ 2023年4月9日    甲子園 ）

＜神・ヤ＞延長11回、二塁打を放ち、ヘッドスライディングを決める木浪（撮影・大森　寛明）
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　勝利を引き寄せようと、阪神・木浪は最後まで集中していた。延長11回1死から7番手・小沢のチェンジアップを捉えて右翼線に運び、ヘッドスライディングで二塁を奪った。2試合連続の先発出場に応える奮闘だった。

　「（自分が）決めるという気持ちはもちろんあるけど、次につなぐイメージで、3安打ともチャンスメークができたのは良かった。逆に開き直っていった感じが、今日は良かったです」

　7回先頭で石山の147キロを中前打して今季初安打。以降も防御率0・00を誇るヤクルトのリリーフ陣に対してキバをむいた。9回先頭では木沢の152キロを中前打。11回の右二塁打を含め、21年10月19日のヤクルト戦（甲子園）以来、2年ぶりの猛打賞を決めた。昨季まで中野に定位置を渡し、今季も開幕遊撃を小幡に譲ったが、熱い闘志は失っていなかった。

　「このチャンスで結果が出なかったら、また（ベンチに）戻ることになるんで、そんなことはしたくないですし、もらったチャンスを自分で生かすためにずっと準備してきた」

　1月に鹿児島・徳之島で行った自主トレでWBCでも活躍したソフトバンク近藤から「手で打つと打球が弱くなる。体を回すことを第一に考えろ」とアドバイスを受けた。信じて振り込んだ結果が実った。岡田監督も「東京ドームから小幡のつもりやったけど、また考えなあかんな。打ってる人は代えられん」と先発起用の継続を示唆。競争はまだ終わらせない。（鈴木　光）