全メッツファンが泣いた!? 千賀ゴーストinNY 本拠デビューで感動の開幕連勝

[ 2023年4月10日 02:30 ]

ナ・リーグ   メッツ5-2マーリンズ ( 2023年4月8日    ニューヨーク )

<メッツ・マーリンズ>6回1失点で2勝目を挙げた千賀(撮影・光山 貴大)
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 本拠地が「お化け屋敷」になった。メッツの千賀滉大投手(30)が8日(日本時間9日)、本拠地シティ・フィールドデビュー戦となったマーリンズ戦に先発。6回3安打1失点、6奪三振でメジャーデビューから2連勝を飾った。代名詞の「ゴーストフォーク」を歓迎するように、球場の至るところに「ゴースト」が出現。期待通りの好投に、ニューヨーカーも「ゴースト千賀」のとりこになった。

 「ジャンボトロン」と呼ばれる電光掲示板に、6度もゴーストが現れた。ゲーム会社大手「SEGA」のロゴを模した「SENGA」の文字に、お化けのアニメーション。千賀が三振を奪うたびに繰り広げられた、本拠地の粋な演出だった。

 「最初はびっくりしましたけど、名前、イメージがつくということは選手としてなかなかないと思うので、本当にありがたいし、うれしい」

 相手はデビュー戦と同じマ軍だったが、代名詞のゴーストフォークはこの日もさえた。2回は先頭の6番・ガルシアから落差42インチ(約107センチ)で空振り三振など、全てフォークで3者三振。左中間席では、三振を奪うたびにお化けのイラストボードを手すりに掲げる「三振カウンター」も出現した。2試合で14奪三振のうち12三振はフォーク。今季特定球種での奪三振数でメジャー最多だ。

 だがそれもマ軍打線にとっては「亡霊」。前回対戦を踏まえ、千賀はこの日、前回投球で全体の29・5%を占めたフォークを18%に抑えた。逆に最速98マイル(約158キロ)を計測した直球は前回36・4%から44%、カットボールが13・6%から18%に増加。目先を変えてソロ1本の1点に抑え「真っすぐとフォークだけにならないよう、いいアクセントになっていた」と振り返った。バック・ショーウォルター監督も「彼の投球を見るのは楽しい。たくさんの武器を持っている」と総合力の高さを称えた。

 完売で4万2306人が集まった本拠地デビュー。5回に2ランの主砲・アロンソも、名物となりそうなビジョンの「ゴースト」演出に「It’s sick(イカしているよ)。彼はとてもユニークな武器を持っているから、それに値する」と笑った。千賀は「温かく見守ってくれている気がする。しっかり声援をもらえるように、気を引き締めてやっていきたい」と本拠の熱に感謝した。(杉浦 大介通信員)

 ≪デビューから連勝 日本人投手5人目≫千賀がメジャーデビューから2戦2勝。日本人投手のメジャー初登板から2戦2勝は石井一久、伊良部秀輝、上原浩治、大谷翔平に続き5人目。千賀は初戦の8奪三振に続きこの日は6奪三振で計14三振。デビューから2戦で14奪三振は、日本人投手では14年の田中将大(ヤンキース)の18奪三振、02年の石井一久(ドジャース)と09年の川上憲伸(ブレーブス)の15奪三振に次いで、95年の野茂英雄(ドジャース)、07年の松坂大輔(レッドソックス)と並ぶ4位タイ。

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2023年4月10日のニュース