日本ハム 清宮&野村&万波“ロマン砲”トリオ弾で連勝 20代和製中軸そろい踏みは球団55年ぶり

[ 2023年4月10日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム7-2オリックス ( 2023年4月9日    京セラD )

<オ・日>初回、先制3ランを放つ清宮(撮影・後藤 正志)
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 日本ハムは9日、平均年齢22・7歳の主軸トリオが本塁打し、オリックスに快勝した。初回に3番の清宮幸太郎内野手(23)が先制の1号3ランを放つと、4番・野村佑希内野手(22)が清宮と初の2者連続となる2号ソロ。3回には5番・万波中正外野手(23)にも1号ソロが飛び出した。日本選手による20代のクリーンアップそろい踏みは、球団では東映時代の1968年以来55年ぶりで今季初の2連勝に導いた。

 連敗を「5」で止めた前日のオリックス戦後。今季初めて3~5番に並んだ清宮、野村、万波の3人は、ロッカールームで誓い合った。「勝てば(打順は)定着する。またチャンスが来たので、つかみ取ろう」。この日も同じ並びとなった若きクリーンアップトリオ。新庄監督の期待に応えるべく、号砲を鳴らしたのは3番・清宮だった。

 「チャンスをつくってくれたので、ホームに還すことだけを考えていた。最高の結果になって良かった」

 初回無死一、二塁から、相手先発・ニックスのカットボールを右翼席へ運んだ。主砲の今季1号3ランで主導権を握ると、4番・野村もバックスクリーンへコンビでは初の2者連続弾を見舞った。3回先頭では5番・万波が2番手の山岡から、左翼席中段へ中押しソロ。球団では東映だった68年以来55年ぶりとなる「純和製トリオ」のクリーンアップそろい踏みで、今季初の2連勝を呼び込んだ。

 村上世代の清宮と、1学年後輩の野村と万波。3人は公私とも仲が良い。昨年11月に清宮宅を訪れた際には、清宮の父で日本ラグビーフットボール協会副会長の克幸氏(55)から依頼され、地下練習場の壁にサインと目標をしたためた。「3番・清宮 4番・野村」と記した野村は振り返る。「ただ、壁に書くよりも、粋なことを書いた方がいいと思って。3人の中軸でずっと勝とうと言っていたので」。オフに打ち立てた誓いを、見事に実現させた。

 成長途上だが、当たれば飛ぶ。ファンの思いを代弁するように、昨季「ロマン砲トリオ」と命名された。この日と同じ順番だった15試合は9勝6敗で、今季も3人を並べた途端に2連勝。指揮官は「面白いですよね、この打順。まあ、2試合続いたからね」と今後の継続起用を示唆した。

 2軍時代から3人で「1軍で中軸を形成しよう」と、励まし合ってきた清宮は言う。「最高ですね。こういう試合をいっぱい増やしたい。昨年もこのクリーンアップで勝っていたので、いいイメージはある」。格段に成長を遂げた「ロマン砲トリオ」。最下位脱出、そして上位進出へ、野村による「やっぱりクリーンアップが打つと勝てる」の言葉が頼もしく響いた。(清藤 駿太)

 ▼日本ハム・万波(待望の今季1号ソロ)できれば(2者連続弾で迎えた)1打席目も打ちたかった。僕らはほとんど年が一番下ですけど、チームを引っ張っていきたい気持ちはもちろんある。

 ≪外国人選手含めば6年ぶり4度目≫日本ハムは3番・清宮、4番・野村、5番・万波が本塁打をマーク。チームのクリーンアップそろい踏みは17年5月12日ロッテ戦の3番・近藤、4番・中田、5番・レアード以来6年ぶりだ。清宮と万波は23歳で野村は22歳。20代クリーンアップのそろい踏みは東映時代の68年8月14日東京戦の3番・大杉勝男23歳、4番・張本勲28歳、5番・宮原務本25歳、14年8月12日ロッテ戦の3番・陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)27歳、4番・中田25歳、5番・大谷20歳、前記17年の近藤23歳、中田28歳、レアード29歳に次いで4度目。3人合計68歳は最も若いクリーンアップトリオ本塁打となった。

 ≪新庄監督 愛称「考えて」≫新庄監督は試合後、「KJM弾なんだけど、語呂がイマイチ。MJK?ちょっといい方法、考えてください」と若き主軸トリオのニックネームを募った。米国生まれの野村については、ミドルネームであるジェームスの「J」となっている。

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2023年4月10日のニュース