ソフトB・斉藤和巳コーチ「全員に絶対はない。誰がどうなるか分からない」投手陣にアピール合戦大号令

[ 2023年2月1日 05:00 ]

宮崎入りしたソフトバンク・斉藤コーチ(撮影・中村 達也)
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 全てはベース板の上で勝負しなさい――。プロ野球は1日、11球団が宮崎県と沖縄県でキャンプイン。ソフトバンクは1月31日、福岡県筑後市でキャンプを行うC組を除く選手、スタッフが空路で宮崎入りした。A組(1軍)の投手陣は総勢22人の大所帯。担当する斉藤和巳投手コーチ(45)は、開幕ローテーションを含めた全投手陣の横一線スタートは否定したものの、先発、中継ぎ、抑えと枠を争う競争の大号令を出した。

 A組の投手メンバーを昨春の12人から大幅に増やした。千賀が抜けた先発ローテーションをはじめ、1月30日の必勝祈願時に王会長が促した7、8、9回の勝利の方程式入りも22人で枠を争うことになるが、横一線スタートではない。「ある程度、優遇は出てくる」と、斉藤和投手コーチは実績などで差があるスタートを示唆。それでも“シード選手”を追い越す投手の出現を期待した。

 「先発だけじゃない。全員に絶対はない。誰がどうなるか分からない、この世界は。誰が勝ち残るのか、ただ平等はないですよというのはある」

 投手コーチとなって初のキャンプ指導。投手陣の過去のデータは手元にある。「結果も大事やけど去年の成績、過去の実績もある」と、参考にはするが絶対ではない。新加入組の有原とも個別で話したという。「彼も日本で何年もやってきてるしアメリカでも2年。良しあしは分かってる。遠慮なく思っていること、したいことは伝えてとは言った」。個人を尊重し競わせる。

 第3クール初日からシート打撃など実戦メニューが始まる。同クール最終日からは紅白戦5試合が予定されている。総合力で判断していく。

 ただ、最終的には結果の2文字が大事になると主張する。「球数が、多くても少なくても結果、そこだけを出してくれたらいい。球質を上げれば補えると個人的にも実感している。ただ平等ではないよ」。アピール合戦の号砲は鳴らされた。優遇されてキャンプインする投手がいても、アピール次第では覆すことも可能。そんな猛デモを待っている。

 宿舎での全体ミーティング後に、斉藤和コーチはA組の投手陣22人を集めて、競争を勝ち抜く条件の一部を明かした。「勝負の世界。意識を高く持っていこうと。打者と投手の勝負なんで、ベース板の上で勝負しようということは、話を軽くしましたね」。リードする投手に追いつき、超えていく投手を見極める。(井上 満夫)

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2023年2月1日のニュース