阪神・岡田監督 キャンプのテーマは見極め!「アレ」目指す戦士絞り込み予告「サバイバルになる」

[ 2023年2月1日 05:15 ]

宿舎に到着して歓迎の花束を受け取った岡田監督(撮影・北條 貴史)
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 西武を除くプロ野球11球団が、2月1日にキャンプインする。沖縄・宜野座村で1軍、同うるま市具志川で2軍が実施する阪神の岡田彰布監督(65)は、タテジマのユニホームを着て臨む15年ぶりの春季キャンプのテーマを「見極め」と設定。18年ぶりの頂点となるアレを目指し、シーズンを通じて1軍戦力となる「アレ戦士」の精鋭35~36人を、この1カ月間で絞り込む考えだ。 

 勝ち方を知り、05年に阪神をリーグ制覇に導いた岡田監督は、チームづくりのコツも熟知している。発言に迷いがない。1日から始まる春季キャンプ。自分の仕事を「見極め」と言った。この言葉を、4回も口にした。シーズンを通して使えるのか、使えないのか。沖縄での1カ月間を、その目で確かめるための期間とした。

 「今年1年間で1軍の戦力は40人くらい…いや、40人もおったら大変なことやから、本当に使える選手は35~36人くらいやな。その辺を(キャンプでは)見極めることや」

 18年ぶりの優勝を実現させる選手、すなわち“アレ戦士”を絞り込む方法も頭の中にできている。10日までは「連係やサインプレーを徹底的にやって」とチーム戦術を落とし込む。その上で11、12日に行う1、2軍合同の紅白戦が最初の選考の場。「そっからはサバイバルみたいな形になるんやけどな、実戦が始まってくるとな」。紅白戦の内容を見て1、2軍を再編成し、その先に待つ練習試合やオープン戦に臨む。そして最終的には力ある者が、31人の開幕1軍を手にすることになる。故障やアクシデントに備え、年間で35~36人を戦力と見込む。

 種をまき、水を与える時間はすでに終わった。昨秋キャンプで中野の二塁コンバート、佐藤輝の三塁、大山の一塁専念などに着手。矢野前監督の下で4年連続Aクラスに入ったチームを、自分流に区画整理し、打撃も守備も、伝えたいことは伝えた。そこから先は各自の意識次第――。

 「どういう課題を持ってオフを過ごしているかやわ。どれだけやってきたかを、こっちが見極めてやっていくしかないから」

 優勝チームを引き継いだ04~08年の第1次政権は金本、赤星、今岡ら完成した選手が多かった。今回は若い分「伸びしろがある」と期待する一方、それが外れる場合もある。だからこそ、自らの眼力で、選手の力量を冷静に判断していくのだ。

 沖縄入り後にはチーム宿舎で前日ミーティングを開き、練習方針などを伝えた。知将が15年ぶりにタテジマのユニホームを着て迎える“球界の正月”。早くもピリッとした空気が漂う。弱肉強食の1カ月が幕を開ける。(倉世古 洋平)

《阪神新監督のキャンプイン前日》

 ★02年星野監督 ミーティングでは20分にわたり熱い気持ちを伝えた。「今までの成績は忘れよう。俺は勝つために来た。優勝するために来たんだ」

 ★04年第1次岡田監督 V宣言なしの自然体。「やることはみんな分かっているからね。1カ月間、充実したキャンプを送ろうという話をした」

 ★09年真弓監督 選手の顔つきを見て最高の1カ月を過ごせると確信。「みんなが(V逸の)悔しさを持ってキャンプに来た。目の色が変わっている」

 ★12年和田監督 6年間も優勝から遠ざかる状況を受け「勝つためのキャンプだ」と号令。さらに「チーム力、心のつながり、一丸になることが大事」と結束の必要性を説く。

 ★16年金本監督 「冷静に考えたら優勝を狙えるチームだと思うし、日本一を目指せるチームだと思う」と選手を鼓舞。指揮官として初めてのキャンプに何度も「楽しみ」と繰り返した。

 ★19年矢野監督 冒頭の訓示は23分間という異例の長さで「自分を信じること」を強調。競争を掲げ「切磋琢磨(せっさたくま)はいらない。こいつに負けるもんかと」。

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