【独占手記】ヤクルト・村上 WBCで「日本の野球を世界に見せつけられたら」

[ 2023年2月1日 05:30 ]

マシン打撃を繰り返す村上(撮影・沢田 明徳)
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 プロ野球は1日、西武を除く11球団がキャンプイン。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンのヤクルト・村上宗隆内野手(22)が、本格始動にあたり本紙に独占手記を寄せた。同じ侍メンバーのエンゼルス・大谷翔平投手(28)が世界にとどろく二刀流なら、村上は日本が誇る「名刀・宗隆」。世界の剛腕との真剣勝負への思いなど、存分に語った。 

 いよいよキャンプイン。自主トレでは体幹トレだったり、柔軟性を意識したトレーニングだったり、いろいろな動きでいろいろな力を発揮できるようにやってきました。3月にWBCがあるので、いつもより少し早い仕上がりになると思いますが、そこを目指してやっていこうと思っています。

 WBCは小さいころから凄く憧れていた舞台。そこに立てるということは本当にうれしく思います。メンバーも発表されましたが、世界一になるために招集されたメンバー。僕らは勝ちにいく。勝つ集団、勝つために選ばれたチーム。その誇りを胸にじゃないけど、日本の野球を世界に見せつけられたらと思っています。そのために必死こいて、頑張りたい。世界一を獲ることしか考えていません。

 よく大谷さん(エンゼルス)について聞かれますが、見て、感じて、いいものを得られたらそれでいい。もちろん話す機会はあると思いますけど、まずは見て、観察して、聞くのが僕のスタイル。しっかりその姿勢を見て学びたいと思っています。(レッドソックス)吉田さん、(カブス・鈴木)誠也さん、(巨人)岡本さんとはオフに食事をしました。WBCの話、メジャーのピッチャーの球の感じだったり球場の感じだったり、私生活の話、いろいろ話をさせていただきました。皆さんよくしゃべる。結構、盛り上がりましたし、いろいろなことを聞けて楽しかったです。一人一人、凄く意識が高くて、世界一に向けてどうやればいいかというのを考えているし、日本代表は心技体そろった選手が選出されている。その一員として、僕も世界一に貢献できるようにしていきたいと思います。

 とにかく結果を残すだけ。勝ちにつながるよう、守備でも、走塁でも、打撃でも、いろんなところで貢献できればいい。勝ちにいくことだけ考えてやりたいと思うし、真剣勝負で勝てたらいい。たくさんの子供たちに夢を与えられるように、世界一になれるように全力でプレーしたい。世界が注目する大会ですし、日の丸を背負って戦う大会。日本中のたくさんの方に応援していただきたい、と心から思っています。

 昨年は56本塁打や3冠王という結果が残りましたが、自分自身、まだまだできると信じています。今年の目標はリーグ3連覇と全ての部門でキャリアハイ。まずは、WBCに100%で持っていけるよう、とにかくしっかり体をつくって、いい状態でWBCを迎えられるように頑張りたいと思います。(東京ヤクルトスワローズ内野手)

 ▽22年の村上 5月6、7日の巨人戦で2戦連続満塁弾を放ち、交流戦では18試合で打率.351、6本塁打、13打点でMVP。後半戦はさらに調子を上げ、7月31日の阪神戦から8月2日の中日戦でプロ野球史上初の5打席連続本塁打を記録した。9月2日の中日戦では日本選手としては6人目の50号に到達。シーズン最終戦の10月3日のDeNA戦、最終打席で日本選手新記録となる56号を達成した。打率.318、56本塁打、134打点で史上最年少3冠王。日本シリーズはオリックスに敗れたが、満票で2年連続セ・リーグMVP。他に正力松太郎特別賞、コミッショナー特別賞などを受賞した。

 ≪今季も“3冠バット”で≫ヤクルトの村上は2日続けて浦添市民球場で調整。打撃練習では鋭いスイングで快音を連発するなど約2時間、汗を流した。昨年まで2年連続で1月に新型コロナウイルスに感染。昨年はキャンプ2軍スタートで、今年は2年ぶりに1軍スタートする。昨年は日本選手最多56本塁打や、史上最年少22歳で3冠王を獲得。一方で、オフにはさらなる進化を求めてバットを重くする試みも行ったが、昨年同様の相棒で今季に臨む意向だ。ビジネスツール「Lark」のCM撮影など多忙を極めたオフからキャンプへ。「2年連続3冠王を獲れるように頑張りたい」と意気込んでいる。

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