オリックス・山本由伸 投手4冠で暴投0 37年春の沢村栄治、81年の江川卓に次ぐ3人目 パでは初

[ 2022年12月14日 05:00 ]

オリックス・山本由伸
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 【22年12球団記録レビュー 1】各球団の個人成績とデータで今季を振り返る連載企画「22年12球団記録レビュー」を今日から掲載する。第1回は26年ぶりの日本一に輝いたオリックスから、山本由伸投手(24)の記録を取り上げる。

 山本は最多勝、防御率、勝率、奪三振の主要タイトルを独占し、プロ野球初となる2度目の投手4冠を2年連続で達成。リーグ連覇と日本一に貢献し、こちらも2年連続でパ・リーグMVPと沢村賞に輝いた。

 昨季と同じ26試合で、今季の数字はやや劣るが、内容は遜色ない。6回以上を投げて自責点3以下は22度(昨季23度)、7回以上で自責点2以下は20度(同20度)。完封は2度に半減したが、8回以上を無失点で交代した試合が5度(同3度)もあり、6月18日の西武戦ではプロ野球86人目のノーヒットノーランを達成している。

 さらに、昨季は3個あった暴投がなく、パ・リーグでは1953年の川崎徳次(西鉄)以来となる「リーグ最多投球回で暴投0」。投手4冠で暴投0は、37年春の沢村栄治、81年の江川卓に次ぐ3人目で、パでは初めてだ。多種多様な変化球がある現代プロ野球において、奪三振と暴投は隣り合わせ。山本も今季の全投球のうち30・5%がフォークで、2ストライク後には33・7%に上昇していた。体を張って暴投を防ぎ、最優秀バッテリー賞を受賞した捕手・若月の功も評価に値する。オフにFAで伏見が退団、森が加入したことで捕手陣の顔触れは変わる。山本の投球にも影響があるのか着目したい。(記録担当・石丸 泰士)

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2022年12月14日のニュース