DeNA・三浦監督 第13代「隠しマイク大賞」!「俺でいいのかなあ。笑えるようなこと言ったかな?」

[ 2022年12月14日 05:30 ]

井森美幸(右)からトロフィーを手渡された三浦監督(撮影・島崎忠彦)
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 スポニチ読者はもちろん、球界関係者にも隠れファンが多い名物コーナー「隠しマイク」。22年は計243人が登場し、725本の面白マイクが紙面をにぎわせた。スポニチ制定の栄えある第13代「隠しマイク大賞」はDeNA・三浦大輔監督(48)に決定。今年は特別バージョンとして、大の「隠しマイクフリーク」であるタレントの井森美幸(54)が登場。トロフィー贈呈とともに、大笑いの隠しマイクトークで盛り上がった。

 井森美幸(以下、井)「私、本当にこのコーナーをずっと、30年ぐらい読んでいるんですよ」

 三浦監督(以下、三)「資料を見返したんですけど恥ずかしくて。俺、こんなこと言っていたんだあって」

 井「私は選手、監督、コーチの人柄は隠しマイクから感じているんです。素顔が見えるコーナー。あと、今年の大賞は三浦監督じゃないかなあ、と思っていて。毎年予想するのが楽しみで、登場回数も多かったですから。改めて大賞受賞のお気持ちは?」

 三「正直、最初に聞いた時は驚きました。俺でいいのかなあと(笑い)。そんな笑えるようなこと言ったかな?でも見返すとね、シーズン中とシーズン前ではちょっと温度感が違うのは自分の中でもあるんです。シーズン中はそんなにふざけていないんですよ」

 井「元々明るい方ですもんね」

 三「18歳まで奈良にいた関西人なんで。ちょっとツッコんでほしいな、ここツッコんでほしいのに、というところがコーンと来て、ツッコんで載せてもらった方が気持ちがいい。シーズン中も、これを言ったらウケるんだろうなあ、と思いながら、ここまで出かかっているんですが、ぐっとのみこんで…(笑い)」

 井「セーブしている。その辺はセーブ王なんですね(笑い)。これ、隠しマイクに載りそうですね。今季、印象に残っているマイクはありますか?」

 三「キャンプ初日の藤田一也がヘロヘロになってスローモーションに見えたというのが頭にあった時に、中森明菜さんが大好きだったんで…」

 井「はい、分かります!」

 三「あとは(山崎)康晃のオープン戦かな。球速が159キロの表示が出て、あんなに出ているかと思って…。声の音量、メガヘルツで159キロじゃなく159メガヘルツじゃないかと。あれも載りました」

 井「最高ですね。本当に楽しみなんですよ、読むのが」

 三「読み返していくと、だんだんシーズンに入って、チームの調子が悪い時とか機嫌の悪いコメントが載っている時もありましたね」

 井「でも読者の方は三浦監督は隠しマイクのレギュラーじゃないかと思っている人もいると思うんですけど。ホーム17連勝の時は冗舌でした?」

 三「いや、あまり調子乗ったらあかんなと思いながら、気をつけてしゃべっていました(笑い)」

 井「私、個人的には柴田さんの打率のコメントも面白かったです」

 三「電光掲示板に出るわけじゃないですか、03とか。よくある電話番号の市外局番と掛け合わせて、柴田と話をしていたのを記者の方として。だんだん西の方に行って、途中に大阪、06にね。で、あいつは地元が岡山だから06から08にいって、最終的には190くらい」

 井「選手と監督の間柄、コミュニケーションが凄くいい雰囲気なんだなと思いながら読ませてもらっていました」

 三「そうですね。普段からいじられてます、選手から。でもそれはね、一人の人間として話をしながらやっています。DeNAは明るいチームですから」

 井「それは私たちプロ野球ファンから見ても感じます。監督が兄貴みたいな雰囲気で映っていますね。他球団のファンの人も、DeNAファンになっちゃおうかな、とか」

 三「でも(井森さんを指して)ジャイアンツファンでしょ?」

 井「(動揺して)いや、いや…。私、高校野球も好きなんで、ハマスタに(神奈川県大会の)準決、決勝とか見に来ているんですよ。めちゃくちゃいいスタジアムなんですよね。みかん氷も最高ですからね。さて、三浦監督。来年に向けて、隠しマイクの連覇はいかかでしょうか?」

 三「今年は隠しマイク大賞を獲ったけど、野球は2位でした。だから両方、大賞と優勝っていうダブル受賞を!」

 井「二刀流で!」

 三「隠しマイクの連覇は過去にいないってことでね。ただ、狙ってコメントすると多分失敗する(笑い)。自然にできるだけ“あ、面白いな”と思ったことをぐっと止めずに、吐き出すようにして、あとは球団広報の判断に任せて」

 井「まずは優勝目指してですけど私、応援していますので」

 三「頑張ります!」

 ◇井森 美幸(いもり・みゆき)1968年(昭43)10月26日生まれ、群馬県出身の54歳。第9回ホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞し、85年4月21日に16歳で「瞳の誓い」でデビュー。バラエティー番組でも活躍し「元祖バラドル」の称号も。現在は「みんなのKEIBA」(フジテレビ)、「プロ野球ニュース」(フジテレビONE)などでもMCを務める。趣味は野球観戦、競馬、ゴルフ、ポエム。

 ≪30年来の大ファン≫30年来の隠しマイクの大ファンだという井森。元々競馬が好きで、競馬番組に出演する際にスポニチを購入。そこで隠しマイクを読んでファンになったという。「それからずっとスポニチ一筋で、毎日買っています。スポーツ新聞マニアですね」。現在も競馬番組だけでなく「プロ野球ニュース」(フジテレビONE)でもMCを担当。高校野球も愛しており「野球は本当に楽しいです」と話した。

 ▽スポニチ隠しマイク ベンチ裏などで選手や関係者が発した笑い&涙ありのコメントを読者に届けるスポニチの名物コーナー。90年2月の春季キャンプから現在の形になり、今年で33回目を迎えた。過去には「プロ野球隠しマイクでごめんなさい」(青春出版社)、「プロ野球“名言妄言”伝説1200」(さくら舎)と2度書籍化された。

 【番長 隠しマイク傑作選】

 ◎ランチ特打で藤田の打撃投手を務めたDeNA・三浦監督は「最後は(藤田は)ヘロヘロ。(振りが鈍くて)バットのミズノのマークが見えていた。“出逢(あ)いはスローモーション”。あっ、隠しマイク、意識してないからね」。中森明菜の「スローモーション」(82年)ですね。(2月2日付)

 ◎日本ハム戦に登板したDeNA・山崎の球速が電光掲示板で「159キロ」を計測。三浦監督は「ほんまにそんなに出た?あいつ投げる時“おりゃっ”て声が出るから、159メガヘルツやろ」。それは周波数の単位です。(2月27日付)

 ◎DeNAの三浦監督は試合前、4日の中日戦で今季初安打した柴田に「(打率.)036か。“03…、東京まで来たな”という話をしながら、本人も“これからどんどん西の方に行きます”ということを言ってましたけどね」。この日も1安打し打率.063。市外局番は西に向かうほど大きくなり「06」は大阪市などですね。(5月6日付)

 ◎DeNA・三浦監督は試合前時点で打率.063の柴田について「(市外局番に例えると)東京(03)から大阪(06)まできたか。沖縄(098)というより、まずあいつの地元の岡山(086)の方に期待しています」。試合前の定例トークになってきました。(5月7日付)

 ◎DeNA・三浦監督は、この日先発の今永と普段どんな会話をしているか聞かれると「みんなと話していますよ。ブルペン、グラウンド、今永以外でも、風呂場でも、全く野球と関係ない話も、世間話も。でも選手はいっぱいいるので、全部覚えていないですよっ!」。おっしゃる通りです。(7月2日付)

 ◎DeNA・三浦監督は前日の中日戦でプロでは珍しい右ゴロに倒れた大貫について「見てたよ。懐かしいな、と。俺も2回、福留孝介(中日)にやられていますから。1シーズン(04年)でね。思い出したよ。ベンチに戻るときは恥ずかしかった」。現役生活25年、打撃も経験豊富です。(8月7日付)

 【喜 隠しマイク傑作選】

 ◎日本ハムの新庄監督とオリックス・中嶋監督との思い出。ともに日本ハムでの現役時代に05年4月15日の楽天戦で、ネクストバッターズサークルで控えていると打者・中嶋のファウルが股間に直撃。「分かるやろ、男なら。あの距離でノーバウンドでガッ。ああいうこともあるのよ。でも、獲ったからね俺。ゴールデンボール」。獲ったのはゴールデングラブ賞です。(4月3日付)

 ◎前日の巨人戦で直江から頭部に死球を受けたヤクルト・赤羽。直江とは同じ長野出身の同学年で中学時代から仲が良かったといい、試合後に届いた「ごめんね」というLINEに「“次に当てる時は頭以外でよろしく”と伝えました」。いや、当てられては駄目なような…。(8月8日付)

 ◎効率よく得点を重ねて日本ハム戦に勝利したオリックス・中嶋監督は「今日は(本塁に)進入禁止のマークがなかったね」。前日は3回から3イニング連続で満塁機を逃すなど13残塁で得点を奪えずに引き分けました。(同25日付)

 ◎ロッテ・小島は、今季ノーヒットノーランを達成したDeNA・今永を尊敬していることを告白。「だって、単純に凄いじゃないですか。片思いです。連絡先は知っているんですけど…」。ムズキュンな感じですね。(同29日付)

 【怒 隠しマイク傑作選】

 ◎リハビリ組で調整中のソフトバンク・上林が合同自主トレを行う広島・秋山から連絡があり会話の内容を披露。ソフトバンクも獲得に乗り出していたことを受け「お前が戻ってライトに来たらケンカになるだろ!」と言われたそうです。(7月1日付)

 ◎7月7日は七夕であり、ソフトバンク・藤本監督が前身のダイエーで現役時代の90年、日本ハム戦でサイクル安打を達成した記念日。指揮官は「柳田に“七夕といえば?“と聞いたら“ひこ星ですか”と言うから、俺のサイクルの日や!、と言っておきました」。二度と忘れません。(同8日付)

 ◎試合前の練習中、不自然に深々とお辞儀をした菊田にノッカー役の巨人・元木ヘッド兼オフェンスチーフコーチは「礼が長い!礼で休むな!」。全てお見通しでした。(同21日付)

 ◎練習のために神宮クラブハウスを出たヤクルト・嶋は「あ~涼しい。気持ちいいぐらい涼しいな、今日は!」。強がり?かと思ったら、その後に猛烈な雨が降って本当に涼しくなりました。(8月4日付)

 ◎日本ハム・杉谷は腹筋トレーニングを終え、トレーナーに「(吉田に)ちゃんとやらせてくださいね」と言い残して立ち去ったが、隣にいた吉田は「あの人、相当さばを読んでいますからね。4から7にいってましたから」と暴露。互いに監視し合っていました。(9月14日付)

 【哀 隠しマイク傑作選】

 ◎日本ハム・上沢は新庄監督に代わって一日限定でDeNA戦で監督を務めて完敗。報道陣から「辞任するか?」と振られて「はい、退任します」。今後は投手専念です。(2月27日付)

 ◎西武・辻監督は誕生日だった球団マスコットのライナに勝利をプレゼントし「ライナの中身…、中身って言ったら駄目だな。ライナの誕生日に勝ててよかった」。パインあめも1個あげたそうです。(5月6日付)

 ◎阪神・伊藤将は6回9安打3失点の粘投を振り返り「ヨイショヨイショで抑えられていたんで…」。即座に球団広報が「要所要所」と訂正。左腕は自らの天然ぶりに苦笑いでした。(同30日付)

 ◎登板前夜はリラックス効果を求めてビール1缶だけ飲むという西武・平井は「いつも通りエビスさんです。ずっと言ってるので、そろそろ来ないかなあ」。何がですか?(6月4日付)

 ◎日本ハム戦の9回2死一、二塁からサヨナラ3ランを放った楽天の4番・島内は、お立ち台で「後ろ(5番)に銀次さんがいる。僕が凡退しても大丈夫という気持ちだった」。2死なので凡退したらチェンジです。(同23日付)

 ◎三塁打が出れば2年連続のサイクル安打だったヤクルト・塩見は「今日は9月9日で僕の背番号は9番なので僕の日だと。でも“持っている”村上じゃなかったので、できなかった」。いやいや、十分持っています。(9月10日)

 【楽 隠しマイク傑作選】

 ◎広島のドラフト1位・黒原(関学大)は報道陣から「宮崎の地鶏は食べたましたか?」と問われ「えっ?自撮り?」。違います。(2月2日付)

 ◎昨季はシーズン中のチームの歩みを船旅に例えていた楽天・石井監督。1年前の出発地点は千葉県浦安市だったが「今年はどこにしましょうか?やっぱり(宮城県の)塩釜港で。何とか帰ってこられるように頑張ります」。長い旅が始まりました。(3月26日付)

 ◎前夜にサッカー日本代表の森保一監督と偶然会ったという巨人・原監督は「名刺交換したよ。攻撃という点では通じるものがあるのかな。どう?雑観くらいになる?」。よく「雑観」(新聞用語でスポニチでは15行程度の原稿)をご存じで…。(5月16日付)

 ◎日本ハム・清宮は監督代行として初勝利を挙げた木田2軍監督がオンライン取材を受ける後ろで「ラージボス、おめでとうございます!」。新庄ビッグボスと巨体の木田2軍監督をかけて命名しました。(7月25日付)

 ◎日本ハム・杉谷が今季最終戦となった西武戦前のフリー打撃中にベルーナドーム恒例のイジリのアナウンス。「見たいとこちらが注目すると、少々軽めのプレミア感。この先もみんなの見たいをかなえるプロ野球選手、杉谷選手の生きざまに引き続き、皆さまどうぞご注目ください」。今季も楽しませていただきました。(10月3日付)

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