ENEOS・度会3冠!高卒2年目で長打力開花 来秋ドラ1目指す!

[ 2022年12月14日 05:00 ]

ベストナインの表彰盾を手に笑顔を見せるENEOS・度会(撮影・木村 揚輔)
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 2022年度社会人野球表彰(主催・日本野球連盟、共催・スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社、協賛・シチズン時計)の表彰式が13日、東京都千代田区のKKRホテル東京で行われた。都市対抗野球で橋戸賞(MVP)を獲得した来秋ドラフト上位候補のENEOS・度会隆輝外野手(20)がベストナイン、最多本塁打賞、最多打点賞を受賞。ヤクルトで活躍したスワローズアカデミー事業部ヘッドコーチの父・博文氏(50)に続くプロ入りを誓った。

 ベストナイン、最多本塁打賞、最多打点賞を受賞のENEOS・度会にはシチズン時計から3種の時計が贈られた。「盛大に祝っていただき感謝、感激で興奮しています。片方の手首に2つ、片方の手首に1つつけようかな」。韓国のアイドルグループ・BTSをイメージしたマッシュヘアを揺らし「憧れてしたけどちょっとキノコすぎる、修正します」と白い歯を見せた。

 高卒2年目ながら社会人No・1打者として来秋ドラフト上位候補に挙がる左の強打者。JABA東京スポニチ大会で2本塁打など23試合で7本塁打、21打点と圧倒的な成績を残し「濃い1年になった。走攻守全てで成長できた」と振り返る。

 なぜ、これほどの才能が横浜(神奈川)時代に指名漏れしたのか。高校通算24本塁打をマークした巧打が売りの二塁手。当時は突き抜けた長所がなかった。ENEOS加入後は力強いレベルスイングを徹底し、眠っていた長打力が開花。ウエートトレーニングで、走力、肩の強さも向上。走っては50メートルを6秒0、投げては遠投118メートルの強肩。三拍子そろった外野手として評価は急上昇中だ。

 優勝に導いた7月の都市対抗では4本塁打を放ちMVPにあたる橋戸賞を受賞した。父・博文氏はヤクルトで内野手として15年間活躍。決勝でも息子の本塁打を見守り「もっと頑張って、プロのスカウトに認められる選手になってもらいたいです」と期待を込めた。

 父子が照準を合わせる来秋ドラフトで1位指名となれば、社会人外野手としては19年ソフトバンク1位の佐藤直樹以来4年ぶり。「ドラフト1位で行くという夢を持ちながら、来年の大会全てで優勝する気持ちでいきたい」と度会。両腕で時を刻む3つの秒針。ドラフトへのカウントダウンは既に始まっている。(柳内 遼平)

 【受賞者喜びの声】
 ▼ENEOS・柏原 都市対抗の優勝に貢献できて、個人の成績も伴ったのでうれしい。

 ▼ENEOS・柏木 捕手としてチームが良い成績を残せたことが一番良かったと思う。

 ▼東京ガス・地引(ベストナインは)入社から10年かかったが、素直にうれしい。

 ▼トヨタ自動車・佐藤 日本選手権優勝と都市対抗4強という成績に、個人として貢献できた。

 ▼ENEOS・川口 勝利に貢献できて、チームも良い成績だったことも良かった。

 ▼NTT東日本・内山 都市対抗は首位打者だったので、来年は3大会で首位打者を目指したい。

 ▼トヨタ自動車・多木 日本選手権で優勝することができて、チームにとっても弾みの年になった。

 ▼ENEOS・山崎 入社10年目でベストナイン受賞の目標を達成できて、凄く幸せな一年だった。

 ▼王子・吉岡 首位打者賞は自信につながる。来年はチームで日本一になれるように頑張りたい。

 ▼Honda熊本・片山 最多勝利は自分だけでは獲れないので、チームのみんなに感謝したい。

 ≪U23日本代表に特別賞≫侍ジャパンU23日本代表に特別賞が贈られた。社会人のみで編成した代表が、10月のU23W杯で優勝。主将を務めたNTT東日本・中村は「社会人だけの代表で、絶対世界一になろうと言っていた。チームのみんなに感謝したい」と笑顔を見せた。チームでは2年目の今季、日本選手権で打率.533で打撃賞を獲得。来季に向け「もっと長打が打てればチームに貢献できるので、伸ばしていきたい」と話した。

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