オリックス・中嶋監督　サヨナラ弾の吉田正は2打席目の左飛で「上がるかな、そろそろ」と予感的中

SMBC日本シリーズ2022第5戦   オリックス6－4ヤクルト （ 2022年10月27日    京セラD ）

日本シリーズ＜オ・ヤ＞勝利監督インタビューに答える中嶋監督（撮影・椎名　航）
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　オリックスは「SMBC日本シリーズ2022」の第5戦で、ヤクルトにサヨナラ勝ち。対戦成績を2勝1分け2敗のタイに戻した。3－4の9回1死二塁から西野の内野安打が敵失を誘って同点とすると、2死一塁から主砲・吉田正がサヨナラ2ランを放って試合を決めた。

　中嶋監督は劇的な勝利に「しびれましたね」と試合後もまだ、興奮が冷めない様子で取材に臨んだ。

　この日は山崎颯、宇田川と頼みの救援2人がベンチ外。それでも5回途中からベテラン・比嘉を筆頭に中継ぎ陣が奮闘し「（6回に）点取られましたけど、あれも気をつけていればという守備でもありましたし、（近藤）大亮にしたら不運があったのかなと思いますけど、それでも阿部がしっかり抑えましたし、次のピンチも抑えましたし、皆で勝ったのかなと思います」と失点した3番手・近藤を責めることなく、ピンチの連続で踏ん張った阿部もねぎらった。

　特に阿部は第2戦で3点リードの9回に同点3ランを浴びて以降、この試合が初登板。「あいつはやり返したでしょうし、仕事なので」と無失点で抑え、雪辱を果たした右腕を“中嶋節”の言い回しで称えた。

　サヨナラ弾を含む2本塁打と、このシリーズ初めて長打が飛び出した主砲・吉田正については「2打席目かな、レフトフライで（打球が）上がるかな、そろそろっていうのは思った」と予感があったといい、試合を決める一発に「もう、助かりました」と感謝しても仕切れない様子。

　今シリーズは第4戦までチームとしてノーアーチだった一方、ヤクルトは4戦計5発。「今までね、本当にやられてましたし、その点では」と吉田正の本塁打に一息つきながらも「まだ1人か…」とさらなる長打力を待ち望んだ。

　そして打線には「手数は出ているんですけど、ランナー置いてからですよね。置いた時にどういうバッティングをするのか、もう1ランク2ランク、上げていかないと。やっぱり、こういう大きな舞台では勝てないのかなと思いますけどね」とさらなる奮起を求めた。