劇的サヨナラ弾の吉田正 第4戦まで不発で「吹っ切れた」昨年逃した日本一へ「最後、勝てばいい」と気合

[ 2022年10月27日 23:01 ]

SMBC日本シリーズ2022第5戦   オリックス6-4ヤクルト ( 2022年10月27日    京セラD )

日本シリーズ<オ・ヤ>サヨナラホームランを放った吉田正カメラに向かってガッツポーズ(撮影・椎名 航)
Photo By スポニチ

 オリックスは「SMBC日本シリーズ2022」の第5戦で、ヤクルトにサヨナラ勝ち。9回に同点に追いつくと、主砲・吉田正が右翼席へ2ランを放ち試合を決めた。

 「こういう短期決戦でおいしい場面で打てるっていうのはうれしいです」

 4-4に追いつき、なおも2死一塁。打席に入った吉田正は1球目、内角低めの直球を見送った。続く2球目、「浮いた1球でした」というスプリットをフルスイング。打球はピンポン球のように弾み、右翼席へ飛び込んだ。

 相手守護神・マクガフからは昨年の日本シリーズ第1戦(京セラD)でもサヨナラ二塁打を放っている。「自分の中で相性はいいのかなと思ってましたけど、前回対戦は抑えられてますし、関係ないかなと思ってます」ときっぱり。今シリーズは第2戦の延長10回、三邪飛に打ち取られていただけに過去のデータは忘れ、打席に集中した。

 今シリーズは第4戦を終えた時点で12打数2安打。主砲の宿命でもある厳しいマークにあい、好機では勝負を避けられる場面も目立った。それでも第5戦のこの日、5回にようやく初アーチを放つと、9回にサヨナラ弾。「なかなか打球が上がってこなかったので、攻めもしっかり厳しいところに来られて自分のスイングがなかなかできなかったので、そこで1つ吹っ切れたというか、まず自分の甘いところを仕留めていく」と気持ちを切り替え「今日、2球とも甘いと思いますけど、1スイングで仕留められたのは良かったと思います」と日本シリーズでサヨナラ弾を含む1試合2本塁打はパ・リーグの打者では史上初の快挙を成し遂げた。

 負ければヤクルトが3勝と、王手をかけられる崖っぷちの状況だったが「1試合1試合やるだけなので、勝つために皆、必死にやってますし、そこは一喜一憂せず切り替えながらやってました」と気負いはなかったとした。

 「最後、勝てばいいことだと思います」と吉田正。昨年は目の前で逃した日本一。今年こそ、なんとしてもつかみ取る。

続きを表示

この記事のフォト

2022年10月27日のニュース