ヤクルト・石川 日本シリーズ史上最年長の黒星 42歳9カ月、円熟の力投実らず

[ 2022年10月27日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ2022第4戦   ヤクルト0―1オリックス ( 2022年10月26日    京セラD )

<オ・ヤ>2回、山田の好守に笑顔を見せる石川(撮影・大森 寛明)
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 ヤクルト最年長投手の石川は、敗戦を見届けてベンチ裏へ下がった。5回2安打1失点の力投も援護に恵まれず。仕事は果たしたが「やはり先制点を取られたのが全てです」と責任を背負った。

 昨年も同じ第4戦に先発。6回3安打1失点で、日本シリーズのセ・リーグ最年長白星を挙げた。あれから1年。42歳9カ月でのシリーズ勝利ならば、50年若林忠志(毎日)の42歳8カ月を抜き、72年ぶりにプロ野球の最年長記録を更新する特別なマウンドだった。

 「わくわくしている。日本シリーズに懸ける思いは特別」と臨んだが、立ち上がりから制球に苦労した。初回に2四球などで2死満塁。杉本を132キロの内角直球で空振り三振に仕留めたが、3回2死二塁ではその杉本に甘く入ったチェンジアップを拾われる左前適時打。5回でマウンドを降りた。5四死球の内容に高津監督は「粘りはあった。怖がっている部分と丁寧にいく部分と紙一重だとは思うけれど、ストライク、ボールがちょっとはっきりした部分があった」と振り返った。

 相手のオリックスには同学年で兼任コーチを務める能見が在籍。今季限りでの引退を決めた際に連絡をもらい、「何とか(長く)頑張ってくれ」と言葉をかけられた。石川は来年1月で43歳。現役最年長となるが「一年でも長く、という気持ちはある。まだまだ元気だぞ、というところを見せられたら」と気力は衰えていない。42歳9カ月での黒星は日本シリーズ史上最年長。それでも試合をつくって先発の責任を果たすとともに、ベテランの存在感を示した。(青森 正宣)

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2022年10月27日のニュース