巨人育成9位・森本哲星、双子の兄とプロで再会誓う ともに市船を甲子園導いた兄・哲太は大学進学

[ 2022年10月27日 05:30 ]

指名あいさつを受けた市船橋・森本
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 巨人から育成ドラフト9位で指名された市船橋・森本哲星(てっせい)投手(18)が26日、千葉県船橋市内の同校で指名あいさつを受けた。今夏は外野手で双子の兄・哲太(てった)とチームを引っ張り、甲子園に出場した。夢をかなえるため鳥取から越境入学した「森本ツインズ」の次なる目標はプロでの共闘。兄との約束へ支配下昇格を強く誓った。

 指名を受けたドラフト当日。一番身近なライバルである兄の第一声は「俺も行くから、待っておけ」だった。

 市船橋を25年ぶりの夏の甲子園初戦突破に導いた「森本ツインズ」。大きな夢を抱き地元の鳥取を離れ、激戦区・千葉に飛び込んできた。弟・哲星はエースとして、兄・哲太は打線の中軸を担いチームをけん引。映画化もされ話題となった応援曲「市船soul」に背中を押され、一緒に聖地の土を踏んだ。

 次なる夢。「2人でプロの舞台で活躍できたら」と哲星。兄は大学に進学し野球を続ける。目標はもちろん「プロ野球選手」。最速143キロ左腕の弟は一足先にプロの道に進むが、ここからが勝負。現行の育成制度の期間はまず3年間。4年後、同じ舞台に立つためには、弟も支配下登録を勝ち取るしかない。

 保育園から中学まで同じクラス。「普段の生活でも競い合っていて、哲太がやるなら自分はこれ以上、と高め合ってきた」という。負けず嫌いで、兄弟げんかは日常茶飯事。甲子園でも競い合うように、ともに活躍した。

 心強いチームメートもいる。ドラフト1位・浅野、育成3位の吉村とは高校日本代表で9月のU18W杯に出場した。ドラフト後には電話でやりとり。「給料違うからおごって」と浅野にねだるも、「貯金するから、と言われた」と笑った。スタート地点は違うが「超えられるような選手に」と譲る気もない。

 「早く支配下に上がって1軍登板して、応援してくださる方に投げる姿を見せたい」。哲星が輝くほど、哲太も燃えるはずだ。(小野寺 大)

 ◇森本 哲星(もりもと・てっせい)2004年(平16)9月3日生まれ、鳥取県南部町出身の18歳。双子の兄・哲太とともに小学3年から「会見スポーツ少年団」で軟式野球を始め、小学6年から投手。南部中では「鳥取サンフレンジャーズ」に所属。千葉・市船橋では1年秋からベンチ入りし、3年夏の甲子園出場。興南(沖縄)との1回戦で同点二塁打を放ち、同校25年ぶりの夏1勝に貢献した。高校日本代表として9月のU18W杯に出場。1メートル75、73キロ。左投げ左打ち。

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