阪神・青柳 投手3冠よりチームの勝利優先 逆転CSへ「最善なら」ヤクルト・村上敬遠も辞さず

[ 2022年9月25日 05:15 ]

キャッチボールをする青柳(撮影・坂田 高浩)
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 阪神は24日、中日に敗れた3位・巨人に再び1ゲーム差に近づいた。26日までの3日間は試合がなく、先発陣が甲子園球場で調整。27日のヤクルト戦(神宮)でレギュラーシーズン最終登板を迎える青柳晃洋投手(28)はクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が残ることを踏まえ、投手3冠のタイトルなど“個人度外視”で勝利に貢献する思いを改めて強調した。

 甲子園球場での投手練習で最終登板への準備を進めた青柳の思考はシンプルだ。求めるのはチームの勝利のみ――。タイトルや個人的な思いは完全に封印し、敵地・神宮のマウンドに上がる決意だ。

 「(タイトルは)終わった時に獲れていたらうれしいな…ぐらいの感じ。是が非でも、だから5回まで絶対投げさせろとかはなく、チームがCSに行く可能性があるのであれば、その試合を勝てるピッチャーが投げた方がいい。そういうところは監督に任せて(自分は)やりたい」

 12勝で並ぶ戸郷は24日の中日戦で白星を手にできず、青柳が次戦に勝てば再び単独トップの13勝で優位に立つ。防御率、勝率(13勝以上が条件)を含めて3冠を狙える位置にいても、頭の中はいったん“白紙”にした。逆転CS進出を狙うチームの勝利に貢献することが唯一無二のミッションだ。

 だからこそ、本塁打数を注目される村上とのマッチアップにも過剰反応しない。「(被弾を避けたいとは)別に思わない。僕(から)だけで50何本打ったわけではないので。相手の記録は気にしない」と笑って首を振る。「チームが勝つための最善が歩かす(敬遠)だったら歩かせる」。いかにスコアボードにゼロを刻んでいくかを念頭に置いた。

 当然ながら、目指すのは1人で最後まで投げ切ること。7試合連続勝ち星がなく、自身3連敗中だけに“ラストマウンド”に懸ける思いは強い。

 「最後、しっかり、いいピッチングをして、シーズントータルとしては、いい成績を残して終われたら。何より最後の最後まで見に来てくれるファンがいる。期待に応えられるように」。エースへの道を駆け上がってきた1年。最後の力を振り絞る。(遠藤 礼)

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