オリ隠れM5!最短Vは29日!吉田正、勝つために「とにかく増やしたい」自己最多タイ6打点

[ 2022年9月25日 04:45 ]

パ・リーグ   オリックス9―1楽天 ( 2022年9月24日    楽天生命 )

<楽・オ>5回、吉田正が2ランを放つ(撮影・篠原岳夫)
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 オリックス・吉田正尚外野手(29)が24日の楽天戦で決勝の先制二塁打や21号2ランなど自己最多タイ6打点で貢献し、パ・リーグ一番乗りで2年連続4度目のクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。山本由伸投手(24)は7回零封で15勝目。勝率1厘差で追う首位・ソフトバンクは優勝マジック6へ前進した一方、最短優勝はオリックスの方が早く、条件次第で29日にも決まる。投打の主役が逆転リーグ連覇へ加速させた。

 吉田正は追い込まれても冷静だった。「つなぐ気持ちで」。初回2死一塁、フルカウントから田中将の6球目フォークを巧みに捉えて右中間二塁打で先制点を叩き出した。

 「1点でも多く取っていかないと、終盤に何が起こるか分からない。緊迫したゲームは本当に1点ずつだと思っています」

 5回1死一塁では力と技を見せつけた。田中将の外角チェンジアップに泳がされても右手だけで右中間中段へ。8回は中堅フェンス直撃の二塁打で満塁の走者を一掃した。1試合6打点は新人だった16年9月14日の日本ハム戦以来、2度目。自己最多87打点まで伸ばし、一気に西武・山川を抜いてリーグトップに急浮上した。打点王なら、球団では12年李大浩(イデホ)以来、日本人選手に限れば95年イチロー以来だ。

 打点には特にこだわりがある。初めて全143試合に出場した18年のことだ。打率・321、26本塁打、86打点の好成績を残しても満足感は一切なかった。4位に終わったからだ。同年10月1日に仙台での敵地最終戦を終えた夜、訪れた寿司店で、こぼした言葉がある。「とにかく打点を増やしたい。チームが勝つことに直結しますから。一人では、どうにもできない部分はあるけど、それでも増やしたい」。勝利に貢献したい一心だった。

 「試合数も残り少なかったので意識していなかったのですが、ちょっと…躍り出たのでね。一番に越したことはない。最終的に一番になれたらいい。神のみぞ知る、です」。打率・337まで上げ、日本ハム・松本剛(同・349)の背中も見えてきた。

 首位再浮上は持ち越しても、いわば“隠れマジック”はソフトバンクのマジック「6」より少ない「5」。最短の優勝決定日もオリックスの方が早い。残り3試合。逆転頂点へ、頼れる4番が旗振り役だ。(湯澤 涼)

 《オリV条件は…》首位のソフトバンクはマジック6で最短優勝は30日。オリックスはこれより早い29日に優勝が決まる可能性がある。条件はオリックスが27日の楽天戦に勝ち、ソフトバンクが25日のロッテ戦から29日の楽天戦まで4連敗。その時点でオリックスは75勝64敗2分けとなり、残り2戦全敗でも最終勝率・532。ソフトバンクが残り3戦全勝で同・532で並んでも、同率の場合はリーグ規定で直接対決に15勝10敗と勝ち越したオリックスが上位となるため優勝が決まる。

 《ソフトBでM消滅》ソフトバンクが25、26日のロッテ戦に連敗すれば、マジックが消滅し、オリックスにマジック3が出る。

 《吉田正 9月は4割超》吉田正(オ)が3安打を放ち、打率・337まで上昇。9月は19試合で69打数30安打の打率・435、7本塁打、22打点と好調だ。打率トップの松本剛(日)は・349ながらシーズン規定打席に3打席足りない。松本剛が3打席凡退した場合は打率・346で、吉田正が逆転するためには6打数6安打、9打数なら7安打、12打数なら8安打が必要になる。

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