阪神投手陣執念リレー「最低限の仕事」先発代役・一平から、6投手フル稼働も延長10回力尽く

[ 2022年4月14日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0-1中日 ( 2022年4月13日    バンテリンD )

先発・小川のピッチング(撮影・成瀬 徹)
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 力尽きた。最後は緊急昇格で奮闘していた阪神・加治屋が10回1死一、二塁で大島に右中間を破られるサヨナラ打。悪夢の5連敗…それでも懸命にバトンをつないだ投手陣のリレーには、個々の意地が見えた。

 「急きょ決まった先発でしたが、緊張することなく投げることができた。自分自身、最低限の仕事ができた」

 言葉に力を込めたのはコロナ陽性の伊藤将に代わり先発マウンドに上がった小川だ。開幕ローテ入りも、チーム事情で先週から中継ぎに配置転換。緊急事態に経験を買われ、抜てきされた。

 初回こそ1死一、二塁のピンチを背負うも後続を断って無失点。2回以降はカーブを交えるなど緩急を生かしたスタイルで、中日打線に的を絞らせない。5回先頭の石川昂に右前に運ばれるまで1本の安打も許さず。2死二塁、大島を迎えたところで降板も、役割を十分に果たした。早めの継投を視野に入れていた矢野監督も「あそこ(5回途中)まで行ってくれたのは大きかった」と目を細めた。

 小川の後を受けて2死二塁で登板した岩貞も存在感を発揮。試合前の時点で打率・400をマークしていた難敵・大島を3球目のシュートで詰まらせて二ゴロに斬り、「一平が頑張っていたので、何としても抑えたい気持ちでマウンドに上がった」と価値あるアウト奪取にうなずいた。

 計6投手をつぎ込んで9回まで零封と、それぞれが力を出し切った。打たれた加治屋も1イニング目は3者連続三振と圧倒。白星だけが足りなかったが、苦境の中で投手陣は力を出し切った。(遠藤 礼)

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