パワーだけじゃないよ！オリックス・杉本　右方向へ巧打「見かけによらず、小技の方が自信あるッス」

紅白戦 （ 2022年2月17日    宮崎・SOKKENスタジアム ）

＜オリックス紅白戦＞5回2死一、二塁、杉本は右線に技ありの適時二塁打を放ち、ベンチの松井（中央）、伏見らに迎えられる（撮影・井垣　忠夫）
Photo By スポニチ

　飛ばすだけじゃない。オリックスのラオウこと杉本が、今季初実戦となった紅白戦に白組の「4番・右翼」で先発出場し、右翼線適時二塁打。驚異的なパワーで昨季本塁打王に輝いた世紀末覇者が、逆方向へ巧みな“アプローチショット”を放ち、進化を証明した。

　「練習でやっているライナーやフライを打つことが、そのまま実戦でも、球が速い投手相手でも、できたので、よかったです」

　打撃技術が増した。第3打席の5回2死一、二塁だった。1ストライクからの2球目、150キロ超の変則右腕・村西の外角低めの直球を逆らわずに捉え、ライナー性の打球で右翼線を破る適時二塁打。右直だった1打席目の初回も右方向へ捉えており、「実戦に入って1本出たし（右直だった）1打席目も、いい当たりで打てたので、よかったです」と手応えを口にした。

　グラウンドを離れても、実はアプローチショットが得意。趣味のゴルフでは、飛ばし屋ではなく刻む技巧派スタイルで、「得意というか、見かけによらず、小技の方が自信あるッス」。報道陣から野球でも確実性が大事かと尋ねられ、「そういうことッス」と不敵に笑った。96年以来となるリーグ連覇＆日本一へ、“新ラオウ”が覇道を示す。（湯澤　涼）