巨人・堀田 最速153キロ!19年ドラ1→右肘手術で育成からローテ一直線

[ 2022年2月18日 05:30 ]

練習試合   巨人2―2ロッテ ( 2022年2月17日    那覇 )

<巨・ロ>1回を無失点に抑えた堀田(撮影・長久保 豊)
Photo By スポニチ

 巨人の3年目右腕・堀田賢慎投手(20)が17日、ロッテとの練習試合に3番手で登板。最速153キロの直球を軸に5番の安田から空振り三振を奪うなど、1回2安打無失点、2奪三振で踏ん張った。右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、育成選手から支配下復帰を狙う19年のドラフト1位が、先発候補としてもアピールした。

 気温16度ながら、2月の沖縄は肌寒い。冷たい風が吹き、雨にも見舞われた。厳しい天候でも、5回から登板した堀田のハートは熱く燃えていた。

 全29球中、25球が直球で150キロ超は12球。「球速はこだわっていなかった」というが、最大の武器で押し、最速は153キロを計測した。2安打と四球で1死満塁のピンチを招いたが、安田を152キロで空振り三振。西川も152キロで見逃し三振に仕留めた。

 「打者を抑えることだけに集中して向かっていきました。安田さんを三振に取ったボールが良かった」

 19年ドラフト1位で入団後、20年の4月に右肘を手術。育成選手となってリハビリを続けた。昨年に3軍で実戦復帰。今キャンプで初めて1軍の輪に入った20歳は、先発候補として期待されている。

 キャンプ中のブルペンで日米通算170勝の元西武・松坂大輔氏(スポニチ本紙評論家)から、その質を評価された直球で空振りを6度奪う投げっぷり。青森山田時代の投球も見てきたDeNA・河原隆一スカウティングディレクターは、「分かっていても打てないボール。あれだけ真っすぐの魅力のある投手はいない。末恐ろしい投手」と舌を巻いた。

 堀田は11日の紅白戦で先発して1回を完全投球。この日は走者を出しながらも得点を許さず、「真っすぐで押していけたのは自信になった」と手応えを口にした。原監督からは「けれん味のないというかね。満塁でああいう投球ができたのは大きい。見ていて気持ちがいい」と賛辞。チェンジアップ、スライダーなど変化球の精度に課題を残すが、それを補う長所と魅力がある。(川島 毅洋)

 ◇堀田 賢慎(ほった・けんしん)2001年(平13)5月21日生まれ、岩手県出身の20歳。青森山田では1年秋からベンチ入りし、2年秋からエース。3年夏は県大会3回戦で八戸学院光星に敗退。甲子園出場はなし。19年ドラフト1位で巨人入団。20年4月に右肘の手術を受け、同年オフに育成契約となった。1メートル86、85キロ。右投げ右打ち。

 ▼日本ハム・関根裕之プロスカウト(堀田について)あのストレートにはしびれました。故障明けでしょ?これがなじんできたら、もっと凄くなるでしょう。

続きを表示

2022年2月18日のニュース