阪神・佐藤輝 3月台湾戦中止で侍デビューお預けも前向き 2年目開幕へ万全仕上げや

[ 2022年2月18日 05:30 ]

ひと足早くアメリカンノックを終えて他の選手を見守る阪神・佐藤輝(左端)ら(撮影・大森 寛明)
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 阪神の矢野燿大監督(53)は沖縄・宜野座キャンプ第4クール最終日の17日、今後の実戦でも佐藤輝明内野手(22)を積極起用する方針を明かした。「出る中で強くなっていく、感覚をつかむという部分がある」。16日には3月5、6日に予定されていた侍ジャパン・台湾戦(強化試合)の中止が正式発表。シーズン完走、さらなる飛躍を目指す若き4番候補が2年目の開幕へ向けてじっくり仕上げる。

 2年目のシーズンに向けて万全仕上げだ。胸を膨らませていた国際舞台はコロナ余波で中止。すでにプロ初の侍入りが決定的だった佐藤輝の代表デビューは今オフにお預けとなった。「そりゃ出たいでしょう。残念です」。率直な思いを吐露したものの早くもシフトチェンジする意向を示した。

 「でも、やることは変わらないと思うので。(今後の実戦では)チャンスを多くもらえるということなんで、無駄にしないようにやっていきたい」

 台湾戦が幻となったことは決してマイナスばかりではない。昨季は球宴前の7月7日時点で20本塁打を記録。華麗なデビューを果たしながらも後半戦は大失速した。プロ野球野手ワーストの59打席連続無安打など打撃不振で2軍降格も経験。その反省を踏まえて今春は実戦に出場し続けてレベルアップを図る。

 「(試合に)出る中で強くなっていく部分と出る中で感覚をつかむという部分があると思う」

 矢野監督は今後も実戦に積極起用する方針を明かした。若虎はキャンプの「疲労はある」といいながらも「やることは変わらない。強くなります」と実戦漬けを歓迎。今春は実戦4試合で15打数7安打、打率・467、1本塁打、2打点と好調を維持している。

 仮に代表メンバー入りしていれば、開幕へ向けた理想の調整ができなかった可能性もある。それだけにシーズン完走だけを見据えれば台湾戦の中止は好材料。今後は地に足をつけた練習に専念することができる。また、好条件もそろっている。

 今春のオープン戦は15試合のうち主催試合は9試合予定されている。そのため打ち込みなど練習時間の確保にも困らない。運命のいたずらもプラスに変える期待の4番候補が開幕へ向けて歩を進める。(長谷川 凡記)

 【データ】阪神は今年のオープン戦15試合のうち9試合をホームゲームで実施予定。ビジターゲームより試合数が多いのは15年(ホーム9、ビジター8)以来7年ぶりだが、前回はホーム1試合がノーゲームとなり8試合ずつの実施。実施試合数でホームが上回れば09年(ホーム9、ビジター8)以来13年ぶりになる。

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