愛知大・安田悠馬 スケールはゴジラ級の「打てる捕手」 「見ている人に憧れられるホームランバッターに」

[ 2021年10月6日 05:30 ]

豪快なスイングを披露する愛知大・安田悠馬
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 【無名の逸材 いざ表舞台へ】プロ野球のドラフト会議(新人選手選択会議)は11日に都内で開催される。スポニチでは、全国的に無名ながら地道に力を付け「運命の日」を待つ選手を「無名の逸材いざ表舞台へ」と題し、5回連載する。第1回は愛知大学野球リーグの2部で長打力を発揮する愛知大の安田悠馬捕手(21)。

 スケールの大きさでは候補選手の中でも一、二を争う。須磨翔風高時代は青いピンストライプのユニホームから「青ゴジラ」と呼ばれた愛知大・安田悠馬は、風貌も日米通算507本塁打の松井秀喜氏をほうふつとさせる左の長距離砲。2年春からは愛知大学リーグの2部でプレーするが1メートル85、105キロの体格から繰り出す長打は別格だ。

 「見ている人に憧れられるホームランバッターになりたい」

 1年秋に名城大4年だった栗林良吏(現広島)から両翼99・1メートルあるパロマ瑞穂野球場の右翼中段にリーグ戦1号。広島の守護神として44試合登板(5日現在)で被本塁打0だけに、その価値は高い。2年夏には東海理化とのオープン戦で今季3勝の立野和明(現日本ハム)からも右中間に運んだ。

 飛距離もすごい。今年8月の愛知学院大との練習試合では122メートル先にあるバックスクリーンを越える特大弾。9月5日の名古屋学院大戦では130メートル弾を記録し10月3日の至学館大戦では120メートルある中堅を軽々と越える2本塁打。リーグ戦7試合で4発と進化は止まらない。

 コロナ下における昨年4、5月のステイホーム期間に、筋トレと一日最低8合の白米を食すことで体重は10キロ以上アップ。「動きにくさもなく、ロングティーで打球が飛ぶようになった」という。二塁送球完了も最速1秒76を誇り「打てる捕手」の需要は高く12球団から調査書が届いた。

 高校時代にコンビを組んだこともある1学年上の阪神・才木から、秋季リーグ戦前にLINEで「頑張ってるらしいな」と連絡を受けた。「またバッテリーを組んでもみたいですし、対戦もしてみたい」。膨らむ夢が間もなく現実となる。 (北野 将市)

 ◇安田 悠馬(やすだ・ゆうま)2000年(平12)3月3日生まれ、兵庫県神戸市出身の21歳。妙法寺小2年から野球を始める。横尾中では軟式野球部に所属し捕手。須磨翔風では1年夏からベンチ入りし2年春から主に一塁手でプレー。甲子園出場なし。愛知大では1年春から指名打者でリーグ戦に出場し3年春から捕手兼任。1メートル85、105キロ。右投げ左打ち。

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