オリックス8連勝 紅林がイチロー超え!球団初の10代&高卒2年目で2桁本塁打「めっちゃうれしい」

[ 2021年10月6日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス9ー0日本ハム ( 2021年10月5日    京セラD )

<オ・日>初回1死一塁、先制2ランを放ち、笑顔で三塁を回る紅林(撮影・坂田 高浩)
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 オリックスは5日の日本ハム戦に9―0で大勝し、今季2度目の8連勝。紅林弘太郎内野手(19)が先制の決勝10号2ランを放ち、球団史上初の10代&高卒2年目での2桁本塁打を達成した。先発の山崎福也投手(29)も7回無失点の好投で8勝目を挙げ、チームは71年以来50年ぶりとなる3試合連続の無失点勝利。2位・ロッテも勝ったため、ゲーム差は1・5のままだが、25年ぶりのリーグ優勝へ加速した。

 一塁ベンチから写真パネルで見つめる主砲も驚がくしたはずだ。紅林が「プロに入ってから一番良かった」と振り返った手応え抜群の特大アーチ。飛距離もさることながら記録もすごかった。

 「去年、ファームでも1本しか打っていない。こんなに打てると思ってなかった。めっちゃうれしいです」

 決勝打となる先制の10号2ランは初回に飛び出した。1死一塁から河野の内角直球を振り抜くと、打球は左翼席上段に着弾。10代、高卒2年目での2桁本塁打はイチロー、中嶋監督も成し得なかった球団史上初の偉業だ。

 右尺骨骨折で離脱した吉田正に代わり、3日のソフトバンク戦から3番に入る。主砲の無念を思い、この日からベンチには顔写真のついた背番号34のユニホームを掲示。「神です」と尊敬する主砲の代役に「できればTさん(T―岡田)に打ってもらいたい」と重責がないと言えばうそになる。それでも吉田正が左太もも裏を痛めていた9月も代役3番で3本塁打。これで10本のうち、4本が3番で飛び出したアーチとなり「期待されているので期待に応えたい」と重圧を力に変えた。

 1年前は92キロだった体重は今では98キロまで増量し、休日は100キロを超えるほど。ナイター後の食事は消化に負担がかかるものの「しっかり食べて満腹にならないと眠れない。気にせずいっぱい食べて寝る」とよく食べ、よく寝ることで初めて経験する1軍シーズンを乗り越え、長打力につなげている。

 指揮官は自身の記録を超えた19歳に「何十年も前の話。どうでもいいわ」と一笑。一方で3三振しただけに「正尚が帰ってきたら3番を打てるかというと、違う。いつまでたっても“3番目”ですよ」と奮起を求めた。「正尚さんの分まで優勝できるようしっかり頑張る」とは紅林。19歳が描く成長曲線は、昨季の最下位からリーグ優勝を目指すチームのV曲線と一致する。

 《パ35年ぶり》高卒2年目で19歳シーズンの紅林(オ)が10号決勝2ラン。2リーグ制以降、高卒2年目までに2桁本塁打は19年村上(ヤ)以来19人目(25度目)で、オリックスでは1リーグ時代を含めても初めてだ。19歳シーズンの2桁本塁打も前記村上以来で、パ・リーグでは86年清原和博(西)以来35年ぶり。オリックスの高校出選手で2桁本塁打をマークしたのが早い選手として、94年イチローの3年目(13本)、82年松永浩美の4年目(12本)、90年中嶋聡の4年目(12本)などがある。

 《最短M点灯は9日》パは首位のオリックス、2位のロッテがともに勝った結果、両チームの最短マジック点灯日は同じ9日になった。オリックスの条件は、6日の日本ハム戦から9日のソフトバンク戦で3連勝、その間にロッテが4連敗でM8。一方、ロッテは6日の西武戦から9日の日本ハム戦で4連勝か3勝1分け、オリックスがその間3連敗でM11点灯となるがどうか。

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