ヤクルト・小川 今度は止めない堅首9勝!エース好投で日本一01年以来の貯金20

[ 2021年10月6日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト3ー2巨人 ( 2021年10月5日    神宮 )

<ヤ・巨>6回2失点で9勝目を挙げた小川(撮影・白鳥 佳樹)
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 ヤクルト・小川が正念場でエースの意地を見せた。3―2の6回2死二塁のピンチ。百戦錬磨の亀井に粘られる。一球一球に神宮のファンが固唾(かたず)をのむ。7球目。131キロ内角スライダーで空振り三振。表情一つ変えることなく一塁ベンチに戻った。

 「凄い大事な試合。失うものは何もないと思って、とにかく攻めていこうと思い切り投げました」

 救援陣が1点のリードを守り切り、チームトップの9勝目。優勝を争う巨人、阪神との神宮6連戦の初戦を緊迫した展開で制し、2年連続4度目の2桁勝利に王手をかけた。

 前回9月29日のDeNA戦。3回6失点でチームの連勝を9で止めてしまった。高津監督からは「次はぴしっといってくれ」と、今季初の中5日でシーズンの行方を左右する一戦を託された。「背中を押してくれた」と覚悟を決め、登板に照準を合わせた。

 この日のバッテリーミーティングでも指揮官は「力も入る。プレッシャーも感じるだろうけど、そこで力を発揮できるのが真のピッチャー」と投手陣を鼓舞。さらに士気を高めた背番号29が、ここぞで真価を発揮した。

 エースの力投で、日本一に輝いた01年以来20年ぶりの貯金20に到達。20年前、守護神として自己最多の37セーブで貢献した高津監督は「(01年以来は)区切りのいい数字ですね」と少しだけ表情を緩めた。残り19試合。「これから先は全部大事な試合。6連戦の最初を取れたのは大きい」。6年ぶりのリーグ制覇へ、すぐに引き締め直した。(青森 正宣)

 《最短マジック点灯は7日》セは首位のヤクルトと2位の阪神がともに勝ったため、ヤクルトの最短マジック点灯日は1日延びて7日となった。条件はヤクルトが6日と7日の巨人戦に連勝もしくは1勝1分け、その間、阪神がDeNAに連敗することでM12が出る。

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2021年10月6日のニュース