広島・宇草 今季初1番起用に応えた2安打1打点「チャンスをいただいたので結果を残したいと」

[ 2021年10月6日 05:30 ]

セ・リーグ   広島3ー4中日 ( 2021年10月5日    バンテリンD )

<中・広>5回1死三塁、宇草は中前適時打を放つ(撮影・椎名 航)
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 広島の宇草孔基外野手(24)が5日の中日戦で今季初の1番起用に応えた。羽月に代わって7月以来の昇格。鈴木誠が2試合連続で先発を外れる中で右翼を任され、セ・リーグ防御率トップの柳から中前適時打を放つなど2安打1打点と気を吐いた。試合は7回に代打・鈴木誠の左前適時打で追い付きながら、守護神・栗林を温存した9回に菊池保が押し出し四球を与えて今季3度目のサヨナラ負け。連敗は4に伸びた。

 羽月と入れ替わる7月2日以来の昇格で即結果を出した。主砲の鈴木誠が2試合連続でスタメンを外れる中、「1番・右翼」に抜てきされた宇草。防御率リーグトップの中日・柳から2安打1打点と気を吐き、首脳陣の起用と期待に応えた。

 「チャンスをいただいたので結果を残したいと思っていました」

 3回2死から柳のチェンジアップを左前へ運ぶと、2点を追う5回1死三塁では1ボールからの内角低めカットボールにうまくタイミングを合わせ、中前にはじき返した。1点差に迫る適時打。これで今季10打点、20本目の安打だった。

 「(適時打は)好投手なので後手に回らぬよう積極的に打ちにいきました。点につながって良かったです」

 宇草が新たに加わったことで、今季の1番打者に起用された選手は10人となった。この数は巨人と並ぶリーグ最多。裏返せば、それだけ固定できていない現実が浮かび上がる。佐々岡監督は、羽月と宇草を入れ替えた意図と理由を説明する。

 「宇草を使ってみたかった。今は若手にチャンスを(与える)ということ。羽月はそこまで結果(昇格後は10打数1安打)が出ていなかったしね」

 野間の故障離脱によってリードオフマンの席が空き、首脳陣は大盛、羽月ら若手のレギュラー候補や上本を積極的に起用してきた。来季を見据えたテストの意味合いが濃い終盤の日替わり1番。宇草にとっては認知度と好感度を高める好機だ。

 「チャンスをもらったところでアピールするだけ。毎日が勝負なので、自分のできることを集中してやっていきたいと思います」

 今季は、特例2021代替選手として5月に初昇格。6月5日の楽天戦で、あの田中将から放ったプロ1号が記憶に新しい。同15日の西武戦では同点の8回に決勝2ラン。残り17試合、パンチ力を秘める24歳には来季につながる貴重な時間だ。(江尾 卓也)

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