見せた「本職」の輝き 阪神・佐藤輝は初の三塁守備を無難にこなす 14日の広島戦は初中軸「3番」

[ 2021年2月14日 05:30 ]

阪神・佐藤輝
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 阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(21=近大)が13日、投内連係では初めて三塁の守備に就き、バント守備で三塁封殺するなど軽快な動きを披露した。不動の「4番・三塁」として期待される大山がこの日、腰背部の張りで別メニュー調整。有事の際のオプションの一つを示した。14日の練習試合・広島戦(コザしんきん)は初の中軸となる「3番」で出場する。

 佐藤輝は自身が待望する「定位置」で、さらなる輝きを放った。これまで走者役を務めてきた投内連係で初めて三塁の守備に就くと挟殺プレーなどを無難にこなした。そんな中、ひときわ輝いたのがバント処理。走者一、二塁で投手前へのゴロに猛然とアプローチして捕球すると、そのまま振り向きざまに三塁へ送球して封殺。華麗な守備で、三塁も十分にこなせるところを首脳陣に示した。

 「大学時代でも(バント処理の際の)そういうプレーはやっていた。いつどこでチャンスをもらえるか分からないので、どこのポジションでも出られるように準備していきたい」

 その後のシートノックでも左翼と三塁をこなし、居残り練習では北條、陽川と約1時間10分にわたって三塁守備を想定した特守。動画撮影などで動きをチェックしていた川相臨時コーチから助言を受ける場面もあった。

 「ボールに入るまでの足の運びをもっと速くしてという感じです。名手の方ですし、どんどん吸収してうまくなっていきたいと思います」

 川相臨時コーチからは基礎的な下地づくりが必要とされたうえで「体が大きい割には意外にグラブが下にしっかり下りる。ハンドリングは意外に柔らかいし、センスはある」と素質を認められた。

 外野起用が基本線だが、矢野監督も可能性は否定せず今後の三塁での実戦起用を示唆した。「やってみないとわからないのでね。(大山)悠輔が昨日(12日)みたいな状況になった時とか、あいつが開幕からめちゃくちゃ打つとか。若いうちにいろんなところにチャレンジしていくのはマイナスになることはないと思う。いろんなことを今のうちに準備しておきたい」。大山に万が一があっても、黄金新人がオプションの一つになれば、チームとしても心強い。

 ただ、14日の広島戦は初の3番ながら、ポジションは外野。それでも、佐藤輝は「いい結果を出せるように。しっかり自分のスイングをしてアピールしたいと思います」と与えられたポジションで全力を尽くすことを誓った。初のセ・リーグ相手でもやることは同じ。豪快なスイングと一打でライバルを震え上がらせる。(阪井 日向)

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