西武・高橋光成 憧れの雄星と同じ高卒7年目での初大役なるか

[ 2021年2月14日 14:24 ]

高橋光成
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 8年ぶりに楽天に復帰した田中将大が、キャンプの話題を独占している。超大物の加入により、昨季4位に終わった楽天の開幕予想ローテーションは田中将、涌井、岸、則本昂に加え、黄金ルーキーの早川と、これ以上ない豪華な顔ぶれが名を連ねている。

 では、2年ぶりのV奪回を目指す西武はどうか。昨季、開幕投手を務めたニール、新外国人左腕のダーモディは現時点で来日未定。仮に和製投手のみで開幕ローテーションを組むことになれば岸、菊池、十亀、牧田、野上、涌井と、そうそうたるメンバーでスタートした13年以来だ。現状は24歳以下の高橋、松本、今井、浜屋、伊藤に加え、ベテランの内海、新加入の吉川、榎田、十亀、先発転向を志願した平井、本田らが、先発枠入りを争っている。

 辻監督は開幕投手の最有力候補に3日で24歳になったばかりの高橋光成を挙げている。昨年9月1日のロッテ戦は7回1死、同8日のオリックス戦では9回無死まで無安打投球と2試合連続でレオ党に大きな夢を見させる快投を演じた。さらなる覚醒が期待される右腕は「フォームの再現性を高めたい」という言葉をしきりに口にしている。かつてのエースで今も公私で慕う菊池雄星(マリナーズ)がよく口にしていた言葉だ。昨年末に行われたトークショーでも「生まれ変わったら何になりたいか」と問われ「菊池雄星さん。野球に対しての気持ちも熱いし、後輩の面倒見もよくて、こういう人になりたい」と迷いなく、名前を挙げた。

 今キャンプでも午前中はブルペン投球を行い、午後はネットスローやシャドーピッチングで理想のフォームを体に染みこませる作業を繰り返している。自身初の開幕投手をつかめば、憧れの菊池と同じ高卒7年目だ。16年に初めて大役を務めた菊池は自身初の規定投球回に到達。初の2桁となる12勝を挙げ、エースへの階段を駆け上がった。単純に勝敗だけに限れば、高卒6年目までは菊池の31勝29敗に対し、高橋も32勝32敗とほぼ同等の数字。昨季後半戦に見せたような快投で若き投手陣を引っ張ってほしい。(記者コラム・花里 雄太)

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2021年2月14日のニュース