槙原寛己氏 マー君調整はすこぶる順調 プレート真ん中使用で“必殺”フロントドア期待

[ 2021年2月8日 05:30 ]

ブルペンで投球する田中将    

 【槙原寛己 CHECK!】楽天・田中将は軽めに、バランスを意識して投げていた。球筋もきれいで調整はすこぶる順調。私が注目していたのは足元だ。マウンドを踏む位置。8年前までの楽天時代は三塁側で、メジャーでは試行錯誤の末に一塁側、そして真ん中へ。この日は昨季と同じ真ん中を踏んでの投球だった。

 ヤンキース4年目の17年に防御率4・74と苦しんだ時期があり、その頃から踏む位置を工夫するようになった。一塁側、真ん中を踏むのは対左打者への対策。内角のボールゾーンから曲げる「フロントドア」のツーシームが体の近い場所から変化するなど、より効果を発揮するのだ。まだ微調整の段階だろうが、今季も真ん中を踏むとなれば、ヤ軍時代の必殺球が日本での田中将のレパートリーに加わることになる。

 彼の適応能力の高さは今さら言うまでもない。マウンド、ボールへの対応も心配無用だろう。日本の湿り気のあるボールの方が指に掛かりやすく、スプリットの変化も大きくなるはず。米国での豊富な経験がブレンドされた「ニュー田中将」が見られるに違いない。(スポニチ本紙評論家)

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2021年2月8日のニュース