巨人・菅野「タイトルいらないんで20勝」 日本Sで栗原にスライダーを被弾、今年はストレートにこだわる

[ 2021年2月8日 22:20 ]

巨人・菅野
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 巨人の菅野智之投手(31)が7日、NHK「サンデースポーツ」(日曜後10・05)にVTR出演し、巨人在籍時の2019年5月にシーズン途中で現役引退した元メジャーリーガーの上原浩治氏(45)と特別対談。今季の目標に、自身初となるシーズン20勝を掲げた。

 大リーグ球団と交渉するためポスティングシステムを申請するも巨人残留を決めた菅野。先日までキャンプ中だった東京ドームをスーツ姿で訪ねた上原氏に会うなり「ちょっとやせた?」と尋ねられると「はい。5キロぐらいやせました」とまずはすっきりした顔で返答した。そして、上原氏が「でも、今ぐらいのがいいんじゃないの?」と声をかけると「そうですね。投げてる感じもいいです」と菅野。さすが元チームメート同士とあって終始和やかなムードで話が進んだ。

 そして、「今年に懸ける思いは持っている」と話した菅野は今季の個人的な目標を聞かれ「やっぱり20勝したいですね」とキッパリ。「20勝っていうのはやっぱり先発ピッチャーにとって…色々なタイトルとかもありますけど、もうそれ(20勝)が一番の勲章だっていうふうに思っているので。ある程度タイトルは獲れたので、タイトルいらないんで20勝っていうのはやっぱりこだわりたいなっていうふうに…」と続けた。

 シーズン20勝に到達するため乗り越えるべきハードルとしては「どうしてもやっぱり自分の中で栗原選手に最初にスライダーを…。僕あんまり初見のバッターにスライダーを打たれることって、特に左バッターで(はない)…。ショックでしたね」と昨年の日本シリーズ初戦でソフトバンクの栗原陵矢捕手(24)に本塁打されたシーンを回想し、スライダー一辺倒ではいけないと痛感したことを告白。「スライダー3球続けて3球目に打たれてるので。やっぱりもう一回ストレートのスピードはもちろん精度だったりとか、カウントが不利な状況でもしっかりまっすぐで押していけるように今年一年はストレートにこだわって」と直球中心での投球に決意を新たにした。

 「去年も成績だけ見ると見栄えのいい数字が並んでいるかもしれないですけど、ストレートっていうボールに関してはあんまり手応えのないボールで。毎日のキャッチボールの中でもなんかちょっと違うなっていう気持ちがあったので」と菅野。昨季はプロ野球史上初となる開幕戦からの13連勝など14勝2敗、防御率1・97の好成績でリーグMVPにも輝いた。だが、直球に関して本人は満足していなかったようで、直球をもう一度見つめ直すため練習では遠投に重点を置いていることを明かした。これには、現役時代の練習方法で遠投にこだわってきた上原氏も賛成。「遠投っていうのは体全体を使うっていうことと、上に投げる遠投じゃなくて同じ目線の高さでボールがいくっていう遠投をやってもらったらすごくいいと思うんですけどね」とアドバイスを送った。

 菅野は「先発ピッチャーなんで手首が寝てきちゃうんですよね、スライダーに頼ってると。シーズンを過ごしていけばいくほど」とし、「僕は遠投で調整するタイプなので。遠投の軌道っていうのをしっかり毎日確認しながら。パーセンテージでいったら55%ぐらいはストレート系、ツーシームも含めてそういうふうにやっていければいいんじゃないかなって」と数字を設定。上原氏に「もう少し割合多くても良くない?」と言われると「僕、でも球種が多いんで」とやんわり否定。スライダー投手という周囲の認識について聞かれると「上原さん、現役の時あんまり教えてくれなかったんで…フォーク。自信がつかめないまんまちょっと…今でも」とニヤリ。苦笑いの上原氏に「なんぼでも教えてあげたいし。オレもスライダー教えてほしかったわ」と言われると「いやいやいや…」と笑顔で恐縮していた。

 また、自身7回目となる今季の開幕投手はまだ言われてないとしながらも「上原さん、8回ですか?」と笑顔で質問。7回と答えた上原氏が「オレは開幕投手全然勝ってるイメージがなかったんで。智之がすげー勝ってて。あっさり色々抜かれていってるなー。勝ち星もそろそろ抜かれるだろうな」と笑いながら返すと、菅野は「いや、まだですよ」と苦笑い。日米通算134勝の上原氏に対して菅野は現在NPB通算101勝だが、上原氏は「もう、すぐだな。2年だな」として菅野を笑わせていた。

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2021年2月8日のニュース