阪神ドラ1佐藤輝「ただのセカンドゴロ」、6打席目で出たプロ初安打にも不満げ　次こそ“快音”を　

阪神紅白戦   紅組3－7白組　※特別ルール （ 2021年2月7日    宜野座 ）

＜阪神宜野座キャンプ紅白戦＞6回1死一塁、佐藤輝は右前打を放つ（撮影・坂田　高浩）
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　やっと出た。阪神ドラフト1位の佐藤輝が紅組の「1番・右翼」で先発出場した7日の紅白戦で“プロ初安打”。第一歩を踏み出した。

　「次はもっといい形のヒットを打ちたいですね。ただのセカンドゴロなんで。もっと内容の濃い打席に次からはしていきたい」

　2打席凡退で迎えた6回1死一塁、カウント1―2から谷川の132キロスライダーに反応した。打球は詰まりながらも一、二塁間に弾み、二塁手・北條が差し出したグラブの下を抜ける右前打。実戦6打席目にして待望の1本が飛びだした。しぶとい一打に矢野監督も「どんな形であれ、ヒットが実戦の中で出たっていうのは変な気持ちなく打席に立つものになる」と評した。

　4回先頭では藤浪との“新旧ドラ1対決”が実現。「合わせにいくのが嫌なんで」とフルスイングで果敢に挑んだが、カウント1―2から155キロ直球にバットは空を切った。「あんまり、ああいう球を見たことがない。（球速が）速いのもそうですし、けっこうシュート気味に曲がっていた。そういうのは初めてでした」。初めて体感した剛腕の投球を目に焼き付け、「しっかり振って、次は打ちたいと思います」とリベンジも誓った。

　試合後にはサブグラウンドで約40分間、三塁の特守に励み、今キャンプ中初めて川相臨時コーチから守備面での指導を受けた。「もっと足を使って、楽に送球までいけるというのを意識してやりました。内野でもいつでもできる準備をしていきたい」。大型新人にとって実り多き1日となった。（阪井　日向）

　▼巨人・横川史学スコアラー　バッティング練習を見ていても飛ばす力というのは、岡本より飛ばすんじゃないかというくらい。

　▼中日・金子丈スコアラー　ただでさえ、スイングのパワーは、すごいもの持っている。もともと怖いのが慣れてきたりすると、ほんとうに怖いと思う。

　《佐藤輝にも初めて“川相塾”開講》紅白戦後に川相臨時コーチが佐藤輝に初めて内野守備の個人練習を展開した。「内野の練習も、しっかり教えてほしい」と矢野監督にも要請されての“川相塾”開講。「これまでシートノックで見ていたけど、初めて内野としての基本の練習をした。内野としてはまだまだ。外野以上に細かいステップがいる。でも形自体は悪くない」と打球への入り方などを反復。「何が足りないですか」という佐藤輝の質問にも丁寧に答えていた。