日本ハム・上沢 「絶対エース」へ有原の役割「買って出たい」

[ 2021年1月8日 05:30 ]

自主トレでキャッチボールを行う上沢(撮影・河野 光希)
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 日本ハムの上沢直之投手(26)が7日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で自主トレを公開し、「絶対エース」の誓いを立てた。昨季まで2本柱を担った有原航平投手(28)が昨年末、ポスティングシステムを利用してレンジャーズと2年契約。昨季、開幕投手、投手主将を務めた有原の移籍により、空白となった2ポジションへ意欲を見せ、キャリアハイの大活躍を宣言した。

 寒風吹きすさぶ1月の鎌ケ谷。それでも上沢は近年では「はるかにいい」という確かな仕上がりぶりに充実した表情だ。キャッチボールでは相手役の宇佐見のミットが次々と乾いた音を響かせた。

 「有原さんが抜けて初めてのシーズン。有原さんが担っていた役割を誰かが補わないといけないので、その役を買って出たい。僕の野球人生の中でも最高の成績を残して、チームを優勝に導けるような活躍ができたら」。16年以来、5年ぶりのリーグ優勝へ、18年の自己最多11勝を上回るキャリアハイの成績をノルマに掲げた。

 昨季は有原が投手主将を務めたが、現時点で後任は未定。投手主将の就任にも「(同期入団の)近藤も選手会長になったし、僕らの世代がしっかりやらなきゃいけない。今年10年目で誰がどういう性格かも分かっている。もし任されれば、投手陣誰もが気持ちよくプレーできるようにしたい」と前向きだ。

 有原の移籍により、今季は上沢が開幕投手の最有力候補となる。昨季は有原、バーヘイゲン、上沢の3投手が勝ち頭の8勝。19年に自身初の開幕投手を務めたが、左膝骨折で長期離脱した右腕は「狙うというよりも、やらないと駄目かな」と自覚をにじませた。目標の勝利数は「15勝くらいしないと(優勝もタイトル争いも)見えてこない」と自身の背番号と同数を設定した。

 さらなる進化へ、フォーム改造にも着手している。上沢は上げた左足を一度止めてから再び動きだすフォームが特徴だが、球速アップを目指して左足を止める動きを削除。体重移動のスピードを上げて球速アップにつなげるのが狙いで「体重移動で力強い球を投げたいというのがオフのコンセプトとしてあった。遠投も助走をつけて投げるのが一番遠くまで投げられる。今年何キロが出るか楽しみ」。昨季は平均球速が145キロだったが、フォーム改造が成功すれば140キロ台後半までアップして相手打者には脅威となりそうだ。

 昨季は左膝骨折から復活。今季狙うのは爆発的な活躍だ。大黒柱となるべく、21年のスタートを切った。(東尾 洋樹)

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2021年1月8日のニュース