巨人から戦力外 田原、オファーなく「じっと待つのもつらい」野球続ける道を模索

[ 2020年12月30日 06:05 ]

巨人から戦力外通告を受けた田原は野球を続ける道を模索する
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 今季限りで巨人から戦力外通告を受けた田原誠次投手(31)が29日に放送されたTBS「プロ野球戦力外通告」(後11・30)に出演した。

 11年にドラフト7位で入団し、貴重なサイドスローの中継ぎとして巨人のブルペンを支えた田原。しかし、プロ9年目の今季は初めて1軍登板がないままシーズン終了を迎え、11月2日に非情の戦力外通告。「全然まだ投げられるし、出来ないからクビになったという感じは僕の中でない。現実を受け止められない」と語った。

 2歳年上の妻と2人の子どもと暮らす右腕。「家族のためにお金を稼ぐのもそうだし、応援してくれるから頑張る姿を見せたい」とトライアウトの受験を決意する。運命の大一番の前日に長男とキャッチボールをしながら「いいピッチングを見せる」という約束を交わし、家族が見守る中でマウンドに上がった。

 今月7日に行われたトライアウトで田原は1人目の打者を三振に抑えたが、2人目には甘く入ったスライダーを捉えられ二塁打を許した。それでも3人目を切れのあるシンカーで三振に抑える意地を見せた。トライアウト終了後「ジャイアンツとしては最後になるので、このユニホームで投げられたというのは家族がいつも応援してくれての自分なので。最後(家族の)声が聞こえたので良かった」と語り、あとは吉報を待つだけだった。

 そしてトライアウトから3日後、田原のもとに社会人時代に世話になった知人から連絡があり、知人が九州の社会人野球のチームにセレクションを受けられるように打診するといった内容だった。しかし、その翌日にチーム編成が終わっていたという連絡を受け、社会人野球の話はなくなってしまった。それでもまだ野球への思いが諦め切れない田原は「ただじっと待つのもつらいから動きながら」と、社会人時代のつてを頼り、受け入れてくれるチームがあるかを探し始め、野球を続ける道を模索すると決めた。

 ◆田原 誠次(たはら・せいじ)1989年(平元)9月2日生まれ、宮崎県出身の31歳。聖心ウルスラ学園から三菱自動車倉敷オーシャンズを経て、11年ドラフト7位で巨人に入団。通算222試合に登板、12勝7敗0セーブ、防御率3・13。今季は1軍登板がなく、戦力外となった。1メートル81、85キロ、右投げ左打ち。

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2020年12月30日のニュース