巨人、W大砲獲りへ メジャー196発のスモーク本格調査&96発テームズと契約合意

[ 2020年12月30日 03:00 ]

ジャスティン・スモーク
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 巨人が来季の新外国人候補として、大リーグ通算196本塁打を誇るジャスティン・スモーク内野手(34=ジャイアンツからFA)を本格調査していることが29日、分かった。さらに同通算96本塁打のエリック・テームズ内野手(34=ナショナルズからFA)とは来季契約に合意したことも判明。スモークは17年のオールスター戦に出場した実績を持つ両打ちの一塁手で、メジャーの大砲ダブル獲得へ狙いを定めた。

 原監督は来季構想を「1番・梶谷、2番・坂本、3番・丸、4番・岡本」と明かしている。課題は5番以降だった。球団がターゲットとしたのは実績十分の大リーガー2人。獲得に至れば、合計292発のコンビが夢の重量打線を完成させる。

 一塁候補として本格調査するのがスモークだ。メジャー11年間で196本塁打を積み重ねた強打のスイッチヒッター。ブルージェイズ時代の17年には自己最多38本塁打、90打点とブレークし球宴にも選出された。マリナーズ時代にはイチロー、岩隈、川崎の同僚として4番を張っている。

 60試合に短縮された今季もブルワーズとジャイアンツで計36試合に出場し5本塁打。ブルワーズ在籍中の8月13日カブス戦でダルビッシュからソロ本塁打を放った。今季5本塁打しか許さなかった右腕からの一発だった。

 大塚淳弘球団副代表編成本部長はDeNAから梶谷、井納の両獲りに成功した今月中旬、外国人野手2人の獲得に乗り出すことを明言。「後はレフトとファーストが補強ポイント。外国人2枚は獲りたい」と話していた。

 左翼手候補のテームズとはこの日までに契約合意。近く球団から発表される。メジャー6年間で96本塁打を誇り、17年にはブルワーズで4月に球団月間記録の11本塁打を放つなど、自己最多31本塁打をマークした左打ちの強打者。メジャーで最も多く守ったのは一塁(先発243試合)だが、左翼でも112試合、右翼でも89試合に先発出場しており、外野の経験も豊富だ。

 14年からNCに在籍した韓国の3年間では計124本塁打。本塁打王、首位 打者などタイトルを総なめにし、「神」の愛称で称えられた。アジアの野球に慣れていることも魅力で、巨人を含めたアジアの複数球団が長年動向を注視してきた。

 リーグ3連覇と9年ぶりの日本一奪還を目指すチームにとって打線強化は不可欠。若手育成とともに、大型補強を着々と進める。

 ≪同一年に2人野手獲りなら7年ぶり≫巨人が同一年に2人以上の初来日の外国人野手を獲得すれば14年のアンダーソン、セペダ以来7年ぶり9組目となる。大リーグ通算本塁打はスモーク196本、テームズ96本の合計292本で、83年のスミス314本、クルーズ39本の353本に次ぐ成績となっている。また、スモークの196本塁打はスミス、93年バーフィールド241本に次ぐ本数。上位2人はいずれも1年目で25本塁打以上をマークしており、スモークも実績通りの活躍ができるか注目だ。

 ◆ジャスティン・スモーク 1986年12月5日生まれ、米サウスカロライナ州出身の34歳。サウスカロライナ大から08年ドラフト1巡目指名(全体11番目)でレンジャーズ入団。10年4月23日のタイガース戦でメジャーデビュー。マリナーズを経て、シーズン38本塁打を放ったブルージェイズ時代の17年には一塁手として球宴に出場した。1メートル93、99キロ。左投げ両打ち。

 ◆エリック・テームズ 1986年11月10日生まれ、米カリフォルニア州出身の34歳。ペパーダイン大から08年ドラフト7巡目で指名されブルージェイズ入団。11年5月18日のレイズ戦でメジャーデビュー。14年から3年間、韓国・NCでプレー。15年にはアジア初の「40&40」となる47本塁打、40盗塁をマークした。1メートル80、106キロ。右投げ左打ち。

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