広島・広輔 残留会見でカープ愛強調「チームが好き。もう一度、強いカープを取り戻したい」

[ 2020年11月30日 13:40 ]

FA権を行使せず残留を決断した広島・田中広(代表撮影)
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 広島の田中広輔内野手(31)が30日、広島市内で会見を行い、今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使せず、来季以降もチームに残る意思を表明した。

 会見の冒頭で「私、田中広輔は、FA宣言せず、残留することに決めました」と自ら切り出して始まり、理由については「悩みましたが、カープというチームが好きですし、今まで戦ってきた仲間と一緒にやりたい気持ちが強かった。今年は選手会長をして、悔しシーズンとなった。もう一度、強いカープを取り戻したい、という気持ちもありました」と率直な思いを口にした。

 球団はシーズン終了翌日の12日から複数回に渡って交渉の場を設け、慰留に努めてきた。提示された条件は、2年契約で総額4億円(金額は推定)とみられる。田中広は27日の夜に決断し、28日に球団に残留の意思を伝えた。「金額というより、今までやってきたことを評価していただいた」という田中広は、「チームリーダーとして評価していただいたし、佐々岡監督から『必要だ。これからも引っ張ってくれ』と言われてうれしかった。(ヘッドコーチとして復帰した)河田さんからもメディアの皆さんを通じてメッセージをもらってうれしかったし、直接も言ってもらった。もう1回一緒にやりたいな、と思い、ありがたった」と明かした。

 佐々岡監督や復帰した河田ヘッドコーチから何度もラブコールを受け、残留を決断。不動のリードオフマンとして16~18年のリーグ3連覇に貢献した正遊撃手の残留は広島にとっては大きな“補強”となる。神奈川県出身で、横浜に本拠地を置くDeNAが水面下で調査を進めていると伝えられ、去就が注目されていたが、鯉党にとっては枕を高くして寝られそうだ。

 ◆田中 広輔(たなか・こうすけ)1989年(平元)7月3日生まれ、神奈川県出身の31歳。東海大相模、東海大で菅野(巨人)と同期で4年秋に首位打者。JR東日本では12年都市対抗で準V、若獅子賞に輝いた。13年ドラフト3位で広島入団。17年に盗塁王、最高出塁率、ベストナイン。18年にゴールデングラブ賞を受賞した。オールスター出場3度。1メートル71、84キロ。右投げ左打ち。巨人の俊太は実弟。

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